★【隠せれ過去の七竈】
声劇タイトルは
【かくせれかこのななかまど】と読みます。
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♂1:♀0:不問1
梨網 ♂ セリフ数:8
〈中堅の語り部。西方の漁師町出身。九つの頃から訳あって語り部をしている。気に入らない相手には口調強め〉
枢馗 不問 セリフ数:9
〈中堅の語り部。鹿華の五番弟子。人と話す事で、相手の過去を魅る事が出来る。敬語を使うが、余計な一言が多い。〉
[あらすじ]《2分程度》
世界各地を語り歩く語り部は巨万と居るが、その中でも名が売れているのはほんのひと握り。これはそんな語り部達が不慮の偶然で鉢合わせしてしまった時の物語である―――。
【枢馗】
おやおや、その方。
見た事のある顔でございますね。
【梨網】
………………………。
【枢馗】
おや、麗しき甘い面が、悲惨なことになっておりますよ。
【梨網】
アンタには会いたくなかったんやけどね。
わざわざ鉢合わせるように来はって。何か企んでるん?
【枢馗】
企むだなんて失礼な。
ただね、魅えないものですな、と。
どうしてでしょうか、
どうしてその方の過去は覗けないのでしょう。
【梨網】
踏み込んだらあかんって、本能が告げとるんやない? ボクに聞かれても『知らん』え。
【枢馗】
……、日常的に出来ている事が出来なくなると、もどかしくなるのでございます。
ですがまぁ、覗けない理由もまた一興ですから。不思議ですけれど。
【梨網】
何や気色悪いなぁ。一度見えんって分かったんなら、関わらんのが普通やろ。
【枢馗】
手前が覗けない理由は女狐様ですか?
【梨網】
……違うえ? 気まぐれな魔法使いやわ。
何の見返りも無しにボクをアンタみたいな無粋なモンから守ってくれてるんよ。
【枢馗】
…魔法使い、…でございますか…。
【梨網】
アンタんとこの十二番の弟子やないえ? そっちの身内に手を出すんも、出されるんも勘弁やわ。
【枢馗】
……手前は、覗く事しか出来ません故に。
それが、誰かと察する事など到底…。
教えてくれれば助かるのですが。
【梨網】
嫌やわ。ボクはなーんも『知らん』もん。
それよかアンタ、華倖に言われてるんちゃうん? 鹿華の過去覗けて。
【枢馗】
………………。
藪は啄くものではありませんね。…残念ながら時間のようです。
【梨網】
逃げるんは華麗やねえ。
ほんなら、もう二度と会わんことを祈っとるわ。
【枢馗】
おやまぁ、随分と辛辣で。
それでは手前はこれにて。
次はその方の過去を覗けますように。
STORY END.
一人用声劇台本ページの語り部シリーズより。
それぞれ初登場台本を掲載しておきます。
語り部梨網〜女装編〜
https://ncode.syosetu.com/n0087fo/48/
語り部枢馗〜義弟編〜
https://ncode.syosetu.com/n0087fo/73/




