表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
42/84

【絵本でもどうでしょう】

台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂1:♀1:不問0


 感情のない少女 ♀ セリフ数:15


 仕事中の男性 ♂ セリフ数:14


[あらすじ]《2分程度》

 ちょこんと真横に座る少女は訳あって男性宅に居候(いそうろう)している。今日も今日とて『仕事の邪魔はしない』という条件付きで少女は男性の(そば)で遊んでいた―――。









【感情のない少女】

 兄さん、絵本を書いてみました。


【仕事中の男性】

 それはスゴいね、どんなお話だい?


【感情のない少女】

 タカシ君が幸せを(つか)むお話です。


【仕事中の男性】

 …それちゃんとハッピーエンドだよね?


【感情のない少女】

 失礼ですね、私を誰だと思っているんですか。人畜(じんちく)無害(むがい)小聡明(あざと)い少女ですよ。


【仕事中の男性】

 …何も突っ込まないからね。


【感情のない少女】

 ではちょっと読んでみますね。


【仕事中の男性】

 あ、ではどうぞ。


【感情のない少女】

 むかしむかし、ある所に。タカシ君という常鱗(じょうりん)凡介(ぼんかい)な男の子が暮らしていました。


【仕事中の男性】

 …………………?


 じょう、…え、何て? 呪文?


【感情のない少女】

 タカシ君は隣の席のマサチューセッツちゃんが大好きです。


【仕事中の男性】

 無視ね。…ん? マサチューセッツ…? それアメリカの都市だよね?


【感情のない少女】

 テスト上演中です、静かにお願いします。


【仕事中の男性】

 あ、ごめんなさい。


【感情のない少女】

 ですがマサチューセッツちゃんには許嫁(いいなずけ)が。タカシ君はヤンデレだったのでマサチューセッツちゃんの許嫁を殺す事にしました。


【仕事中の男性】

 …子供特有のえげつない急展開にもう何も言えないよ。


【感情のない少女】

 マサチューセッツちゃんの許嫁を殺したタカシ君はとりあえずマサチューセッツちゃんと結婚しようと外堀(そとぼり)()めていく事にしました。


【仕事中の男性】

 『兄さん』に向けて読む絵本じゃないね、それ…。


【感情のない少女】

 マサチューセッツちゃんはタカシ君の我田(がでん)引水(いんすい)(おこな)いに腹を立ててタカシ君を殺しました。


 めでたしめでたし。


 ……………はい。


【仕事中の男性】

 はい。じゃなくて。

 ハッピーエンドって何だい? 名ばかりかい?


【感情のない少女】

 ヒロインが死んでないのでハッピーエンドです。


【仕事中の男性】

(色々な感情を()み込んで)

 ……………うん、…………まあ…………。

 ハッピーエンドの定義(ていぎ)なんて人それぞれだしね……………うん……。


【感情のない少女】

 でも本当はタカシ君と(むす)ばれる終わりだったはずです。…どうしてこうなったんでしょう。


【仕事中の男性】

 待って。今何か世間が求めてそうなハッピーエンドが聞こえたんだけど。


【感情のない少女】

 人生とは常々(つねづね)上手くいかないものですね。


【仕事中の男性】

 ………いや何上手くまとめようとしてるの。

 全く…、それ『兄さん』以外に見せないでよ。ボクの育て方に問題があると思われちゃうからね。


【感情のない少女】

 分かりました、そうします。

 ところで兄さん、マサチューセッツちゃんの許嫁が死なないパターンの絵本もあるんですがどうでしょう。


【仕事中の男性】

 どうでしょうじゃないよ、もう。

 …仕事の邪魔しないならどうぞ。


【感情のない少女】

 ありがとうございます。

 それでは読みますね。


 むかしむかしある所にタカシ君とマサチューセッツちゃんというオシドリ夫婦もビックリな仲良しカップルが居りました―――。














STORY END.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ