表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
38/84

【可哀想なピエロ 中編】

台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂1:♀1:不問0


 ピエロ ♂ セリフ数:11


 カフェの店主 ♀ セリフ数:12


[あらすじ]《3分程度》

 久々に店へ来店したピエロはとても疲れているようだった。常連も店員もその様子に驚いた。しかし店主だけは、そんなピエロに笑顔で注文を聞くことにしたのだった―――。








【カフェの店主】

 お久しぶりですね、ピエロさん。

 随分(ずいぶん)お疲れのご様子で。


【ピエロ】

 この店に来るのもご無沙汰(ぶさた)なのに、ボクの事覚えててくれたのかい?


【カフェの店主】

 (むし)ろ、いついらっしゃるのか楽しみにしていましたよ。ご注文はどうされます?


【ピエロ】

 アッサムのストレート。・・・それと店主さんを(ひと)()めする事は出来るかな?


【カフェの店主】

 ふふ、私もピエロさんと久しぶりにお喋りしたいです。


【ピエロ】

 それは良かった。

 あ、そうだ。今回の大仕事を終えたらね、休みが(もら)えるんだ。そうしたらまたここに(かよ)えるようになると思うよ。


【カフェの店主】

 最近忙しかったのは、その大仕事のお(かげ)ですか? ピエロさんも大変ですね。


 はい、どうぞ。アッサムのストレートです。


【ピエロ】

 ありがとう。・・・うん、相変わらずイイ香り。


 ねえ、この前の質問覚えてる?


【カフェの店主】

 この前、ですか? 生憎(あいにく)、以前の事はすっかり・・・。何でしたか?


【ピエロ】

 ほら、ボクがピエロじゃなくなっても・・・ってやつ。


【カフェの店主】

 ああ・・・。思い出しました。・・・もしかしてとても重要なお話だったりしました?


【ピエロ】

 ああ、いや。そういう訳じゃないけど・・・。


(前の質問を思い出させた事を後悔して)

・・・ああ・・・、言わなきゃ良かったかな・・・。


【カフェの店主】

 ピエロさん?


【ピエロ】

 今のは・・・無し! 無しの方向でお願い・・・します・・・。


【カフェの店主】

 うふふっ。分かりました、綺麗さっぱり忘れますっ。


【ピエロ】

 本当?


【カフェの店主】

 久々に来てくれた常連さんに嘘は()きません。


【ピエロ】

 じゃあ、えっと・・・さっきのは無しで考えて欲しいんだけど・・・。

 ボクがもし、とっても悪い人だったら幻滅(げんめつ)する?


【カフェの店主】

 うーん・・・、難しい質問ですねぇ。

 私にとってピエロさんは、ちょっと変わった常連さんですからね。


 その時になってみないと幻滅するかどうかは分かりません。それぐらいピエロさんは、私にとって『ピエロさん』なんです。


【ピエロ】

 えーっと、つまり・・・?


【カフェの店主】

 どんな悪事(あくじ)を働いた人でも味方は居ますよね? それとその悪事を知らない人もたくさん居ます。

 どんな事をしてきたのか知って、幻滅する人も居ますし、知っても(なお)(そば)に居ようとする人も居ます。


 私はきっと後者(こうしゃ)です。

 どんな悪人(あくにん)でも、私にとってピエロさんは『ピエロさん』なんです。


【ピエロ】

 嬉しいなァ、そこまでボクの事を認識してくれるのは。じゃあこれは野暮(やぼ)な質問だったかな?


(店主の答えを聞かずに)

 ・・・紅茶のお()わりをもらえる?


【カフェの店主】

 はい、(かしこ)まりました。















STORY END.

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ