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二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
37/84

【妻として誇り高く】

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 ♂1:♀1:不問0


 冷淡(れいたん)皇太子(こうたいし) ♂ セリフ数:8


 聡明(そうめい)皇太子妃(こうたいしひ) ♀ セリフ数:8


[あらすじ]《4分半程度》

 中庭で遊びながら剣を学ぶ子供達を見て彼は『変わったな』と(つぶや)いた。それが良い意味だろうと、悪い意味だろうと、彼が何かに対して興味を(いだ)く事に、彼の妻はとても嬉しく思うのだ―――。








【聡明な皇太子妃】

 そんなに気になるならば、下に降りて見に行かれてはいかがです。


【冷淡な皇太子】

 いいや、ここで構わない。

 私が見に行けば、彼らの笑顔すら(うば)ってしまう。


【聡明な皇太子妃】

 ふふ、そんな事ありませんわ。

 貴方様の姿は、(たみ)達の望む英雄(えいゆう)ですわ。


【冷淡な皇太子】

 ……、私は、英雄などではない。


 先の戦争でも、死にたくないと泣き(さけ)幼子(おさなご)の首を()ねた。

 まだ未来のある者の首を()ねるなど…誰が英雄と呼べようか。


【聡明な皇太子妃】

 優しい貴方様は、敵の首を()ねる事に心を痛めているのですね。ですが、敵を(ほふ)る事で、助かる(たみ)が増えるのも事実。


 戦えない者が多い国。貴方様や騎士様達に、戦場の苦しみや(なげ)きが降り掛かるのは、(いた)し方ない事なのです。


【冷淡な皇太子】

 ……分かっている。……分かっているのだ。ただ、何の悪戯(いたずら)か。私がまだ子供なだけなのか。

 時折(ときおり)無性(むしょう)に。


 お前を殺してしまう夢を見るのだ。

 眼下(がんか)の子供達に、手をかける夢を見るのだ。それは夢でなくとも、唐突に(まぶた)の裏に鮮明(せんめい)に焼き付くのだ。振り払っても、振り払っても。


 私は夢でもない悪夢に(うな)されてしまうのだ。私は、まだひどい子供なのだろうか。幻想に(おび)えるひどい、子供なのだろうか。


【聡明な皇太子妃】

 ……貴方様が貴方様を、子供だと(のたま)っても私だけは違うと否定し続けましょう。民衆(みんしゅう)が貴方様を子供だと(のたま)っても私だけは違うと演説しましょう。


 私は貴方様の妻です。それは一生涯(いっしょうがい)変わることの無い真実で。私が嫌だと言っても、貴方様が嫌だと(おっしゃ)っても、変わることの無い現実なのです。


 だからこそ現実逃避など馬鹿なマネはせず、私は貴方様の妻として、貴方様を肯定(こうてい)し続けましょう。


 貴方様自身が貴方様を否定してしまっても。私は貴方様を認め続けましょう。


【冷淡な皇太子】

 …………………………。


 お前には一生涯、勝てそうもない。


【聡明な皇太子妃】

 ふふ、買い被りすぎですわ。

 ほら、子供達が手を振っている。……ここからでも交流は取れますわ。ここからなら手をかけるヒマもありませんわ。


【冷淡な皇太子】

 …………。


 (子供達に手を振りながら)


 いつか。いつか私が王になる時。

 あの子供達は騎士になるのだろう。


 その時、私は。

 完璧な王になれているのだろうか。


【聡明な皇太子妃】

 『完璧』だなんて欲張(よくば)りさん。


【冷淡な皇太子】

(皇太子妃の発言を目で(とが)めて)

 …………何?


【聡明な皇太子妃】

 ですから、完璧を求めてしまうだなんて欲張りさんだと申したのです。完璧な人間など居りませんわ。

 (みな)、完璧を目指して完璧になれずに死んでゆくのです。


 ですが、完璧な人間など。それは最早(もはや)人間ではありませんわ。


【冷淡な皇太子】

 ………………。


 お前の智見(ちけん)は留まる所を知らないな。さすが私の(きさき)でなければ宰相(さいしょう)だと言われていただけある。


【聡明な皇太子妃】

 宰相(さいしょう)様など烏滸(おこ)がましい。

 夢のまた夢ですわ、ふふふ。


 ところで貴方様。

 子供達の訓練が終わって、中庭が空いたらランチに(いた)しましょう。

 今日は貴方様の休日。料理長が腕によりをかけて作りましたのよ。


【冷淡な皇太子】

 ……そうだな、楽しみにしよう。















STORY END.

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