表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
32/84

★【暴れ落ちる蘇芳の実】

声劇タイトルは

【あばれおちるすおうのみ】と読みます。



台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂2:♀0:不問0


 麒麟(きりん) ♂ セリフ数:16

中堅ちゅうけんの語り部。大剣たいけん背負せおう元傭兵(ようへい)。周りの奴らが規格外きかくがいと思っているが、コイツも充分じゅうぶん規格外である〉


 船良(せんら) ♂ セリフ数:16

新参しんざんの語り部。魔法使いでもある。×××(バケモノ)と言われても、悪魔と言われても、自分は人間であると胸を張って言うのだ〉


[あらすじ]《4分程度》

 世界各地を語り歩く(かた)()巨万(ごまん)と居るが、その中でも名が売れているのはほんのひと握り。これはそんな語り部達が不慮(ふりょ)の偶然で鉢合(はちあ)わせしてしまった時の物語である―――。









【船良】

 …………あっ


【麒麟】

 …………。


【船良】

 ……最近どうですぅ?


【麒麟】

 おい、何当然の様に隣に座ってやがる。


【船良】

 イイじゃないですか、(たま)には。

 あの人為(じんい)的に起こされた魔の氾濫(スタンピード)、「終焉の戦渦(ロスト・ヴァレズ)」で死にかけた仲なんですから。


【麒麟】

 ……あん時のオレがもう四十路(よそじ)だってのにお前の見た目が全くもって変わんねぇのは、何でだろうなァ?


【船良】

 やだなぁ、自分だけ()けてるからって(ひが)まんで下さいよ。


【麒麟】

 ぶった()ってやろうか。


【船良】

 物騒(ぶっそう)過ぎますよ、勘弁(かんべん)して欲しいっすね〜。


【麒麟】

 …………つーか、お前。


【船良】

 何です?


【麒麟】

 北の海で大量に死んでたっつー海の怪物(クラーケン)…。一枚(いちまい)()んでんだろ。


【船良】

 海の怪物(クラーケン)? あー、美味かったですよ。


【麒麟】

 そういう話してねぇんだよ今は。


【船良】

 えー? 大事じゃないですか?


 討伐(とうばつ)したって、食うか売るかなんですから。売れないんなら、食うしかないでしょうが。


【麒麟】

 その()意地(いじ)張った脳をどうにかしやがれ。


【船良】

 魔法って魔力結構使うんですよぉ。だから魔物でも食って、魔力回復してないとやってらんないんですって。


【麒麟】

 お前の魔力量で枯渇(こかつ)なんぞ滅多(めった)に起こんねぇから、心配するだけ無駄だ。


【船良】

(相手の話を聞かず)

 あー、アレ。アレは結構大変でした。厄災(やくさい)封印(ふういん)。結局、千輪(せんりん)まで呼び寄せたんですけど……確か、二日掛かったんですかね。

 千輪ってば、俺のせいで寿命が(ちぢ)まったとか言うんですよ? 完全に八つ当たりですよねえ。


【麒麟】

 あの半妖(はんよう)を呼び捨てしてる時点で、お前の周りの奴らはお前の価値を決めるべきだと思うぞ。


【船良】

 いいんですよぉ。俺は語り部としては、まだまだ新参(しんざん)ですから。


 ああ、そうだ。語りといえば。


【麒麟】

 あ?


【船良】

 アンタの()めの科白(セリフ)真似(まね)てる語り部が居るの知ってます? 俺の大事な「友達」なんですけど。


【麒麟】

 ………………。


【船良】

 すっごいですよねぇ。昔見た語り部に(あこが)れて、独学(どくがく)で語りを学んで、集落を飛び出して、今や名の売れた新参(しんざん)

 ……すっごいですよねえ。


【麒麟】

 ………………。はっ、態々(わざわざ)会ってやる義理もねェ


【船良】

 なぁんだ、知ってたんです? 他人に興味無いアンタの事だから知らないと思ってましたけど。

 会ってあげないんですか? あの時の語り部は俺だ〜って。


【麒麟】

 ハッ、(がら)でもねェ。しねぇよ、そんな事。

 それよかお前だって教えてやらねェのか。その憧れの語り部は「知り合い」だと。


【船良】

 再会の種は自分でばら()いて、自分で収穫(ひろ)うものですからねえ。

 俺に出来るのは、あの子の旅路(たびじ)に女神ルーゼルッタの加護(かご)があらん事を、(いの)るだけっすよ。


【麒麟】

 相変わらず信じてんのか、その女神様とやらを。


【船良】

 俺にはもう、この女神を信じる他無いんですよ、知ってんでしょう? それに――


 ……あーあ。時間切れ。

 そろそろ使い魔が起きちゃいます。俺はこの辺で。さよなら〜。


【麒麟】

 ……チッ、詠唱(えいしょう)無しに転移とは。…ほんっと化け物みてぇな魔力だなァ…。…………オレもそろそろ行くかね。














STORY END.

一人用声劇台本ページの語り部シリーズより。

それぞれ初登場台本を掲載しておきます。


語り部麒麟〜遭遇編〜

https://ncode.syosetu.com/n0087fo/39/


語り部船良〜使い魔編〜

https://ncode.syosetu.com/n0087fo/45/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ