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二人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
23/84

【可哀想なピエロ 前編】

台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂1:♀1:不問0


 ピエロ ♂ セリフ数:14


 カフェの店主 ♀ セリフ数:15


[あらすじ]《3分程度》

 ピエロの面を付けた変わった男はカフェの店主に恋をしている。それを知っているのはカフェの店員や常連達だけ。当人には全く気付いてもらえてない。彼等はピエロを可哀想と思っていて―――。







【カフェの店主】

 今日は何かありました? ピエロさん。


【ピエロ】

 うぅん、そうかなぁ。


【カフェの店主】

 いつもだったらアッサムをストレートで三杯飲み干して終了じゃないですか。なのに今日はアールグレイにミルクと、シュガーが二つ。それも五杯目。


【ピエロ】

 よぅく、見てるねぇ。

 ちょっとお仕事でねえ。


【カフェの店主】

 ピエロさんはちょっと変わった常連さんですからね。お仕事で失敗ですか?


【ピエロ】

 ちょっと変わった、ねぇ。

 ボクじゃなくてさ、ボクの部下だよ。


【カフェの店主】

 新人ピエロさん?


【ピエロ】

 あ、あー・・・、あぁ、そう。新人ピエロね。そうそう。そうだよぉ。


【カフェの店主】

 ふふ、突然慌てちゃって可愛いですねぇ。あ、紅茶おかわりします?


【ピエロ】

 うーん、よろしく・・・。

 あ、パンケーキも欲しいな。


【カフェの店主】

 今日は本当に珍しい。紅茶はアールグレイですか?


【ピエロ】

 いや、アッサムのストレート。

 パンケーキはハニーシロップで。


【カフェの店主】

 はい、かしこまりましたっ。

 レミー君。ハニーシロップのパンケーキを一つお願いしますね。


【ピエロ】

 ・・・店主さん。


【カフェの店主】

 はい、なんです?


【ピエロ】

 ・・・その、少しだけ変な事を言っても?


【カフェの店主】

 今更ピエロさんが変な事を(おっしゃ)っても驚きませんよ。


【ピエロ】

 ひどいなァ。・・・あのね、ボクがピエロじゃなくなっても、ボクの事分かってくれるかな。


【カフェの店主】

 ・・・。それは、お別れのお話ですか?


【ピエロ】

 違っ・・・違うんだよ・・・!

 その、店主さんにとってボクは『ピエロさん』だから。ピエロの面をとってしまったら『ピエロさん』ではなくなるだろ・・・?


【カフェの店主】

 ふふ。


 ピエロさんは、お馬鹿さんですね。


【ピエロ】

 え、何突然・・・っ


【カフェの店主】

 そりゃあ私にとってピエロさんは『ピエロさん』ですけれど、ピエロさんは『お客さん』であって『常連さん』でもあるんです。・・・ちょっと変わった、ね?


【ピエロ】

 ・・・・・・、君には勝てそうもない。


【カフェの店主】

 あら、(きそ)ってたんですか?


【ピエロ】

 うん。ボクの中では。

 今のところ、連敗(れんぱい)(ちゅう)だ。


【カフェの店主】

 ふふふ、初耳です。

 ・・・あ。ありがとう、レミー君。


 はい、ピエロさん。

 ハニーシロップのパンケーキとアッサムのストレートです。


【ピエロ】

 うん、ありがとう。美味しそうだねぇ。


【カフェの店主】

 うふふ、ごゆっくりどうぞ。








STORY END.

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