【恋の上腕二頭筋】
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♂1:♀1:不問0
生真面目で変態な上司 ♀ セリフ数:13
冷静な部下 ♂ セリフ数:13
[あらすじ]《4分程度》
現時刻深夜2時。部下の家で宅飲みしていた上司はザルの部下におかしな事を言い出した。部下はそれを酔っ払いの戯言だと聞き流していたが―――?
【生真面目で変態な上司】
唐突ですまないが、お前の上腕二頭筋が好きだ。
【冷静な部下】
本当に唐突ですね、気持ち悪いです。
【生真面目で変態な上司】
まぁそう言うな。
私が好きなのはお前ではなく、お前の上腕二頭筋だ。自惚れるな。
【冷静な部下】
何で俺が自意識過剰みたくなってんですか。『俺の』上腕二頭筋が好きなんでしょう?
【生真面目で変態な上司】
ああ、そうだ。お前の上腕二頭筋が好きだ。何なんだ、その変態的なラインは。まるで彫刻……いや、芸術品だろう。
【冷静な部下】
俺の上腕二頭筋は彫刻でも芸術品でもなく、ただの上腕二頭筋ですよ。
【生真面目で変態な上司】
私が好きな上腕二頭筋をお前が好き勝手に語らないでくれ……! 全く、これだから最近の若いのは。すぐに人の趣味に口出しする。
【冷静な部下】
何で俺が悪いみたいな空気出してんですか。俺の上腕二頭筋なんだから、俺が好きに語ってもいいでしょうが。
【生真面目で変態な上司】
まぁそんな事より、お前の上腕二頭筋はどんな訓練を受けてきたんだ? やはりかなりの金を掛けたんだろう?
【冷静な部下】
いえ別に。特別な事なんて何もしてません。
【生真面目で変態な上司】
な、何だと……!? そこまで最高でふしだらな上腕二頭筋をしているくせに特別な事など何もしていない……!?
おい、上司の私に嘘を吐くのは止せ……! 何だってそんな嘘を…………はっ! ま、まさか…私以外にもお前の上腕二頭筋に目をつけている誰かがいるのか……!?
【冷静な部下】
(酒を飲んでからため息を吐いて)
………………酔っ払い怖ぇ……。
【生真面目で変態な上司】
す、すまない……こんな事を頼むのは…その、はしたない事だと分かっているのだが良いだろうか……?
【冷静な部下】
何ですか。
【生真面目で変態な上司】
な、舐め回してもいいだろうか……?
【冷静な部下】
嫌に決まってんでしょ。
【生真面目で変態な上司】
…………っっっ!!!!!
や、やはり……そう、だよな…。
私のような上腕二頭筋の全てを知らない新参者がそんな最上級とも言える上腕二頭筋を軽々しく舐め回そうなど片腹痛いよな…すまない、……っ……! すまない……!
【冷静な部下】
……何です、この茶番…付き合わないといけないんですか。
【生真面目で変態な上司】
……はっ!!!! なるほどその手があったか。
私とお前が付き合えば全て解決するな!
【冷静な部下】
(深く長いため息を吐いて)
……お願いだからもう喋らないで欲しい……。
【生真面目で変態な上司】
そ、そんな……! キスで唇を塞ごうとするんじゃない……!
わ、私が好きなのはお前ではなく上腕二頭筋だと何度言えばわかるんだ……!
【冷静な部下】
いつまで続くんですか、これ。
【生真面目で変態な上司】
いつまで…そんなの私がお前の上腕二頭筋を舐め回せるほどの女になるまでに決まってるだろうが……! ハァ、ハァ。駄目だ、頭がクラクラする…これが上腕二頭筋のチカラだというのか…。
【冷静な部下】
変態に加えて厨二病まで入ってこないで下さい、手に負えなくなる。いやもう既に無理。
【生真面目で変態な上司】
そうと決まれば婚姻届けを取りに行かなければな……! ははっ、そう恥ずかしがるな、上腕二頭筋よ……! さぁ、行く…ぐはあっ!
【冷静な部下】
いつかの為にアッパーカットを覚えておいて良かった。……さて、現実逃避するか。
STORY END.




