まだ続き
掲載日:2019/03/01
ふわりと浮かんだ。
記憶に残るのはそれだけ。
地面が揺れた、それから落ちた。
ただ、重力に従って。
それからしばらくして、意識を取り戻した。
周りは真っ暗だ。
腕も、手も、足も動かせれない。
何が起きたか、と理解するよりも先に、現実が押しかかってくる。
それは、きっと、死んだんだ、という。
体の方々が痛い。
いたい、ということはきっとまだ生きているのかもしれない。
遠くでサイレンが、それから人々の声が聞こえてくる。
そうか、まだ続けられるんだ。
命はまだ続いているんだ。
それから30時間後、無事に救出された。
建物の構造上の欠陥で、共振反応が起き、それがきっかけで構造体が破壊。
崩れたのに巻き込まれたということらしい。
何が何だかわからないが、つまりまだ生きているということのようだ。




