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宇宙人、転移に巻き込まれる

 俺は宇宙人。宇宙人といっても地球人と容姿はそこまで変わりがないが寿命も知力も体力もすべてにおいて地球人より優れている。そして今は任務のために地球のとある学校にいる。

なぜ学校にいるかって?

 我々宇宙人は人間にとても興味をもってる。実験のためにも生きのいい子供を実験材料にしようってわけだ。

 子供の多い所といえば学校。地球人の子供ぐらい俺一人で十分だ。そして俺は宇宙人の中でも最上位の宇宙人だ。他と比べて能力が段違いに高い。さらに俺には隠れたスキルが3つある。




 というわけで俺は3年生の教室の中にいる。なぜ3年生の教室にいるかというと、とりあえず転入生としてこの高校に入学したのだ。ちなみに運動も学力もできるだけ平凡装ってる。名前は柳田ユウキという偽名で生活している。ここで俺は2年半ぐらい日本のことを勉強しつつ、俺の好きなラノベを読んでいた。だがそろそろ任務決行の日だ。


「ユウキ君今日はどうするの?よかったら、お昼一緒に食べない?」


 そう声をかけられた俺はクラスの男子から視線の弾丸が飛んでくる。彼女の名前は神月レイナ。

美しい艶のある黒い髪。すべてを見通してるかのように黒色の瞳で俺を見てくる。彼女は容姿だけにはなく運動神経、知力すべてにおいて優れている。男子の中では一番の女神だそうだ。


「いや俺はお弁当は持ってきてないんだ。だから今から買って、、」

「じゃあ私の食べる?そうだと思って変わりにもう一個持ってきたんだー!」

 言い切る前に特大爆弾を落としてくれたもんだ。男子の視線が弾丸どころじゃすまないレベルになったぞ。


 「レイナさん、ユウキ君はお弁当ないみたいだし、僕と一緒に食べない?」


 そう声をかけてきたのは桐野ハルキだ。高身長にイケメンで成績優秀、運動神経も抜群で完璧だ。正義感も強く優しい。まるで勇者みたいなやつだ。そして俺の一番嫌いなタイプだ。どうやらこいつには弾丸の視線を送るのは難しいらしい。みんな諦めていった。


「ごめん私ユウキ君にしか興味ないんだ。また今度誘ってね。」


イケメンにもこの対応どうやら顔や能力だけで判断してるだけではないらしい。


 ハルキは俺に鋭い目を向けると


「あはは、また今度誘うよ!その時はよろしくね!」

 そう糞イケメンが言うとクラスの男子は一安心するかのようにまた飯を食べ始めた。

 

 さて、そろそろ任務を決行するか。ターゲットは・・・糞イケメンはだめだ。能力も容姿もいい。だが、だめだ俺が嫌だ。となるとやっぱりレイナか。レイナも容姿も能力も完璧だもんな。

 レイナを捕らえるために手を伸ばそうとした。




 そのとき・・・




 急に教室大きな魔法陣が描かれた。これは俺が地球でよく読んでいたラノベにでてくるあれだ。そう異世

界転移ってやつだ。急に視界が切り替わった。どうやら王室のような場所にきたようだ。

 

 「みんな大丈夫?」「ここどこだよ!」「おうちに帰して!」

 などと生徒たちが騒ぎ始めた。この騒ぎの中一人ドレスをきた女の子がきた。


 「みなさん。マルスティア王国王女のアルナと申します。ここはもう別世界。メルリアといいます。みなさまがたを召還した理由は魔王からこの世界を救ってほしいからです!」


 美しい深紅の髪、燃える紅蓮の炎のように赤い瞳、可愛いらしいドレスをきた美少女が、そこにはいた。

 王女がにっこりと微笑むとそこにいた女子を含む生徒のほとんどが頬を染めていた。


「みなさま方ステータスオープンと頭の中で唱えてみてください」


 一応俺もステータスオープンと頭の中で唱えてみた。

 なんだこれ!?まるで地球人のRPGゲームのような感じにステータスが表示された。


名前:柳田ユウキ(グレイホールド) 332歳

種族:宇宙人

職業:鍛冶師Lv1


HP:72890

MP:3875

腕力:40900

耐久:3370(1200)

魔力:2280

俊敏:3089(950)

抵抗:43840

スキル:異世界語 宇宙技術lv10 捕食Lv3 異常再生Lv10 真理の目Lv1 

称号:共食い


装備 宇宙人が作成した服(耐久1200) 宇宙人が作成した靴(俊敏950) 宇宙人が作成した指輪(透明化可能)


 名前はどうやら学校で使っていた名前が適応されたみたいだ。


 俺が生まれつき持っているのは、捕食と異常再生だ。HPが異常に高いのもこの異常再生のせいだろう。捕食は相手のスキルとステータス1/10を一部吸収することができる。そして異常再生は俺でもおかしいと思う。どんな死に方をしても2秒で元通りになるのだ。これによって宇宙人の中でも俺は何百倍もの寿命がある。

 真理の目はまだ使い方がよくわかっていない。俺が使えるのはまだ相手の能力の把握だけだ。あいつが使ってきた能力は、即死とか麻痺とかがあったがな。抵抗が高くなったのも、あいつのせいだろう。

 あいつというのは20年前、突然宇宙に化け物が現れたのだ。地球と同じぐらいの超巨体で触手だらけの体の真ん中には一つの大きな目玉。この目玉には苦戦させられた。そう、こいつに見られるだけで耐性がないものは死んでしまうのだ。

 俺の味方もこいつでやられた。俺がこの目でやられなかったのはこの異常再生のおかげだろう。それでも俺はこいつに物理的に何千万回も殺されたんだけどな。それでも俺は勝った、159日間ずっと戦い続けた。そしてあいつを捕食して得たステータスは腕力の1/10。俺の元の腕力は3900なのであいつの腕力は270000ぐらいはあることになる。今考えるとよく俺生きてられたな。

宇宙人の技術で開発した武器と俺の再生能力があればたとえ果てしなく大きな化け物でも勝てないことはない。時間はかかるがな。



また生徒たちが騒ぎだす。



「なんなんだよこれ!夢だよな。もしかして、帰れないんじゃないか?」

と一人の男子生徒が叫びながら頬をつねるが残念ながら夢ではなかったみたいだ。ほとんどの生徒が絶望の顔をしている。



「みんな。落ち着いて、まずはアルナ様の話を聞こう!」

そう声をみんなにかけたのは桐野ハルキだ。クラスのみんなが落ち着いていく。


「帰還についてですが、魔王を倒していただければ元の世界への帰還は必ず約束しましょう!そして多くの褒美も用意することも約束致します。」


「僕の名前は桐野ハルキです。僕はこの世界が救いたい。お話の続きをお願いします。」


「はい。実は最近魔王の復活が噂になっておりまして、いつ魔王軍が攻めてくるかわかりません。この世界の勇者はすでに亡くなっており、緊急事態のため、私たちが召還したのです。異世界からこちらに来たものは職業が賢者や勇者になる確率がものすごく高く皆様方にも勇者や賢者がいるのではないでしょうか?勇者と賢者でパーティーを組み魔王を倒してほしいのです。勇者と賢者の方は後程私についてきてください。勇者の剣と賢者の杖をお渡しします。勇者や賢者ではなくとも一般人より成長速度は断然早いので確認した方はメイドのもとに行って説明を聞いてください。」


そう言うと生徒たちが「俺は騎士みたいだ。」「私魔法師だった。」などと騒ぎ始める。

 ちなみに俺は鍛冶師だ。宇宙技術を使って異世界素材でいろいろ作ろうと思う。あの糞イケメンはどうなのか真理の目を使って能力を見てみる。


名前:桐野ハルキ

種族:人間

職業:勇者Lv1


HP:500

MP:240

腕力:350

耐久:200

魔力:120

俊敏:110

抵抗:200


スキル:異世界語 剣術Lv3 全力疾走Lv1 成長速度×10 ステータス×3

称号:選ばれし者


全力疾走:3分間だけステータス×5。使用中は疲労の溜まりがものすごく早い。3分間使うと倒れる。


装備品:なし


 予想どおりこいつが勇者か、性格とか容姿とかまじの勇者だもんな。というかステータス強くない?これ下位宇宙人ぐらいの強さはある。


 そう思いつつレイナにも真理の目を使った。


名前:神月レイナ

種族:人間

職業:賢者


HP:250

MP:520

腕力:120

耐久:40

魔力:600

俊敏:70

抵抗:450


スキル:五属性初期魔法lv1 成長速度×10 ステータス×3

称号:選ばれし者


装備:なし


 やはりレイナが賢者か、それにしても魔力と抵抗がやけに高い。これが賢者か。真理の目で玲菜を見てみると彼女と目があった。

 これは話かけられるな。


「ユウキ君!私賢者だったよー。ユウキ君はなんだった?」

「俺は鍛冶師だったよ。どうやら勇者はハルキみたいだ。」

「鍛冶師?じゃあ私ユウキ君に武器作ってほしいな!ねえ一緒に行動しようよ。」

「お前話聞いてたか?どうやら勇者と賢者でパーティーを組んで魔王を倒しに行くらしいぞ。」

「そうみたいだよ。レイナさん僕とパーティー組もうよ。」

 ハルキが涼しい顔して話に入ってくる。

「私もうユウキ君と一緒にパーティー組むって決まっちゃったからごめんね!」

 そんな話聞いてないんだけど?

「でもそれじゃあ魔王倒せないんじゃないかな?ユウキ君は鍛冶師みたいだし戦闘に向いてないからここは僕たち二人を中心にパーティーを組んで魔王を倒しに行こう!」

「ねえ知ってる?ユウキ君って戦闘も強いんだよ!」

 レイナがチラって俺のほうを向いてニッコリ微笑む

 こいつ絶対面白がってるだろ!もし俺が弱かったらどうするんだ!

「レイナさん。いくらなんでも彼は鍛冶師だし、無理があるんじゃないかな?」

 ハルキはさすがに信じていないようだ。

「ならユウキ君と決闘してみたらいいんじゃないかな?」

 こいつ確信犯だ。

「ユウキ君、君が強いことは彼女の話を聞いてれば分かった。でも僕は勇者だ。君は真剣。僕は木刀でレイナさんを賭けて決闘をしようじゃないか。」

 ユウキは俺が強いことを認めたと言っているが本当は信じていないようだ。それにしてもめんどくさいことになった。でも今決闘を断ってもどうせいつかはレイナのせいで決闘することになるだろう。今のうちに力の差を見せつけておくか。

「俺も木刀でいいよ。その変わり現状把握が先だろう。決闘は一週間後ってことで頼むよ。」

 ハルキは少し驚いたが強がっているだろうと余裕の表情をこちらに向けている。

「本当に言っているのですか?レベルは1ですが一応勇者です。強がりはやめたほうがいいですよ。」

「いやいいよ。俺も木刀で十分だ。」

「分かりました。では一週間後に。」

 ハルキはそう言いながら王女のもとに勇者の剣を求めて向かった。

「ユウキ君。私も一応武器もらいに行ってくるね。まぁユウキ君が作ってくれたらその杖を使うけど!」

 そういいながらユウキも王女のもとに向かっていった。

 俺もとりあえずメイドのとこに話を聞きに行くか。 


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