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Cat's World  作者: りょう
第2部
46/49

After World ②

part2


その後ムムとクポも帰宅し、三年振りに五匹が同じ場所に揃った。

「で、お前らはとりあえず反省しようか」

『すいません、つい』

「ついじゃねえよ」

『はい…』

「ったく…」

例の如くユキはまた色々な事をされて気絶。俺はすっかりそういうのに慣れたので、軽い怪我程度で済んだが、こいつらは少しやり過ぎてる点がある。

「まあ、とりあえず全員揃ったんだからいいじゃない」

「そうだけどさ…」

ユキはどうするんだよ、ユキは!

「その内目を覚ましますよ」

「気絶させた本人が言えないよな」

「すいません」

まあ、ムムが言う通りその内目を覚ますだろう。とりあえずこうして再会できたし、記念で何かやりたいな。

「それならやっぱり忘年会でしょ。年末なわけだし」

「忘年会ってお前、よくそんな言葉を知ってるな」

「毎年やってるもん」

「猫のくせに?」

「猫でもやるのよ」

「意外だな」

「意外で悪かったわね」

という訳でユキが目を覚まし次第、猫だけの忘年会をする事に。


「じゃあ、準備もできたし」

「乾杯!」

『乾杯~」

「って俺のセリフを奪うなよ」

ユキも目を覚まし沢山の食事を準備し、いよいよ忘年会が始まった。

「え? 二人とも結婚したの?」

「羨ましいです」

「ミケお兄ちゃん、ユキお姉ちゃんおめでとう」

「ありがとう皆」

「さ、サンキュー」

「で子供は?」

「まだに決まってるだろ」

「まだっていう事は、予定はあるのね」

「っつ! ば、馬鹿そんな訳じゃ」

「え? そんな言い方しなくても…」

「ゆ、ユキ、冗談だよ」

「じゃあ、本当なんだね」

「ひ、否定はしないけどよ…」

何これ、イジメなの? 俺だけものすごくこの場に居たくないんだけど。すげえ帰りたい気分なんだけど。

「あれミケ、どこに行こうとしているのかな?」

「ちょ、ちょっと外の空気を吸いに行ってくる」

「あ、逃げる気ですねミケさん」

「ば、馬鹿そんな訳ねえだろ」

図星だった。

「じゃあ私も行きますよ」

「え? ムムが?」

「話したい事沢山ありますから。それに」

「それに?」

「しっかり監視しないといけませんから」

「逃げないっての」

まあ一人じゃあ何か心細いから、別に構わないけど。

「じゃあ行くか?」

「はい」

忘年会が始まって一時間も経たずに、俺はムムと二人(二匹?)きりで散歩へ出た。

part3 へ続く

もしかしたら年またいで新年に完結するかもしれませんが、内容的には正月までなのでお許しください

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