表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Cat's World  作者: りょう
第2部
30/49

第29匹 Home

第29匹 Home


1

という事でまだ歩き慣れない俺は

、チルに肩を借りながら帰宅。

「み、ミケさん!」

ムムは帰ってきた俺を見るなり、抱きついてきた。

「ほ、本当にミケさんですよね?

本当に」

「ああ。ただいまムム」

「おかえりなさい」

ムムもチルと同じ様な笑顔を俺に向けた。俺、本当に帰ってこれてよかった、この世界に…。でもまあ、目的を果たしたらこいつらとも…。

「どうしたのミケ」

「あ、いや何でもない」

本当のお別れをしなければならない。なんせ俺はまだ人間として、あっちの世界では生きているのだから。まあ…。

「今日はミケが帰ってきたから、パーティよ!」

「はい!」

二人のこの嬉しそうな顔を見ると、そんな事は今考える必要ないと思うけどな。

2

で、パーティは長時間続く事になり…。

「あーあ、ムム寝ちゃったか」

「丁度時間も時間だし終わりにしようか」

ムムがいつの間にか眠ってしまったので、パーティはそこで終了。俺はチルと二人だけになったリビングで色々と雑談をした。

「ねえミケ」

「ん? どうした?」

「あの時私が勝手な事をしなかったら、ミケはこんな目に合わなかったのかな」

「ああ、その話か。全然気にすんなよ」

「え?」

「俺は俺がしたかった事をした。ただそれだけの話だ。別にお前のせいだなんて一片たりとも思ってないからな」

「でも、私があの時殺されそうになったのは、ちゃんと帰宅しなかったからだよ?」

こいつこういう時だけは、ネガティブ思考だよな。前のブラックキャットの襲撃時もそうだったし。

「俺が気にすんなって言ってんだから、ぐだぐた言うなよ。こうして戻ってきたんだからさ」

「ミケ…」

「それに…あ、いや何でもない」

「? 何?」

「何でもないから気にすんな」

「あ、うん…」

こいつにはまだまだ話してない事がある。安易に喋ったら、こいつがいつおかしくなるか分からない

。だから今は我慢しなければ、我慢を…。

しかし翌日の正午過ぎ…。

「こんにちわ。チルさんの調子を見に来たのですが…」

「あ、ユキさん」

「チルお姉ちゃんこんにちわ。あれ? ミケお兄ちゃんもいるよお母さん」

「ど、ど、どうしてミケさんがここに?」

最悪だ…。

3

「じゃあミケさんは消えたはずなのに、復活したんですか?」

「そうなんです。私すごく嬉しくて泣いちゃいましたよ」

「すごいミケお兄ちゃん」

「あ、ああ」

おいおい、あまりにも予想外すぎるだろ! でもまあ、チャンスは何度もないはずだし…。

「あのユキさん、ちょっと話があるので俺の部屋に来てくれませんか?」

「私に話ですか?」

「はい」

ここで俺は一発勝負に出る事にした。

「ミケ?」

第30匹 優紀とユキ へ続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ