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プロローグ～猫～

ある日、俺は目を覚ますなり猫になっていた。

「は？」

待て待て、開始一行目からかなり変だろう。何だ、さっきまで普通の人間だったはずの俺が、目を覚ましたら猫になってるって・・。

「・・・・。」

何があったのか冷静に考えてみるが・・。

あれ？猫になる前の事が思い出せない。何故だ！訳が分からん。

「そもそもここどこなんだ？」

何か部屋中が可愛らしく装飾されている。というか、これ全部猫か？そんな事考えていると入口から誰かが入ってきた。

「あれ、目が覚めたんだ」

そいつは人間・・ではなく、猫だった。しかも二足歩行って…。

「ね、猫が喋ったー！」

とりあえずそこを突っ込む。

「？何驚いてるの？あなたも猫でしょ？」

不思議そうに尋ねるメス猫。

確かにそうだが…。いや、勘違いかもしれない。

「いや、あの。俺何で猫になってるのか全然分からないんですけど」

「なってるって・・。あなた、もしかして元から猫じゃないの？」

「ああ。元は人間だったはずだ」

いや、そうだろう。記憶が多少なくても猫の前は人間だったことぐらい分かる。確信はないが・・。

「ふーん」

相手の猫は俺を見ながら何かを考えている。何だなんだ？

「あなた、もしかして人間の世界で何かがあって、ここ「にゃんこワールド」に来た漂流人ね」

「に、にゃんこワールド？」

何だその可愛らしい名前の世界は？

第1匹にゃんこワールドへ続く