表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/98

カール

 数百の失敗と改良を重ね、

 ついに──全ての試験項目が緑に灯った。


 研究員たちが歓声を上げる中、

 お嬢様は静かに試作一号機へ歩み寄る。


「よく、頑張ったわね。

 名前をつけてあげましょう」


 優しくボンネットに触れると、

 淡い電光が鼓動のように走り、

 機体が生き物のように微かに唸った。


「キールの兄弟だから──

 “カール”でどうかしら?」


 その一言に、研究員たちの胸が震えた。


 歓声が爆ぜる。


 その瞬間、魔導車カールは初めて

 王国に“名前を持つ存在”として刻まれた。


「お披露目は……ちょうど良い日があるわ。

 建国記念日、あの日にしましょう」


「き、記念日の……!?」

「く、国を揺らす大舞台だ!」


 魔術師ギルド本部は、史上最高の熱狂に包まれた。

 誇りと、大興奮と、焦りが入り混じる渦。


──お嬢様から託された期待が

  彼らの背を押し続けていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ