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明日あさって猫

作者: ヒロモト

吾輩は猫と喋れる者である。


自分で言うのも何だが大物ミステリィ作家である。

吾輩にはタマという飼い猫がいる。


猫は良い。

猫となんの意味もない会話をするのほど楽しい事はない。


「先生。お聞きしたいのですが明日とは?」


「明後日の前だ」


「ほう。では明後日の次は?」


「猫だ」


「猫!?」


タマは目と口を大きく広げビヨーンと真上にジャンプした。


「先生!私は明後日の次が楽しみでなりません!」


猫との会話と猫のリアクションが面白かったので私の筆は大いに進んだ。


「先生!今日はいよいよ猫ですな!」


3日後。猫の日がやってきた。


「いよいよ猫だ」


「ああ!猫だなんて!」


猫は自分で自分を抱きしめ、そのまま床に倒れ、仰向けになって左右に何度もゴロンゴロンした。


「……はて先生。今日が猫なら明日も猫ですか?」


「贅沢を言うな。明日は明日だよ」


「……浮かれすぎておりました。毎日猫では困りますな。では明後日は?」


「明後日は明後日さ」


「うーむ。では明後日の次は?」


「……」


「……」


「……」


「……」


「……猫だ」


「なんと!また猫!」


猫は二本脚で何度かジャンプして座布団の上に倒れ込み、座布団に噛みつきながら座布団をたくさん蹴った。

相当な興奮だ。


「……ハァハァ。先生。明後日の次の猫が楽しみですな」


「本当にそうだ」


私は今日。1日で二万文字も書けた。

興奮して疲れた猫は座布団の上で香箱座りし、目を細めうっとりしている。

今日が猫だという事を忘れて明後日の次の猫を楽しみにしているのだろう。

うーん。猫は本当に良い。


「お前が家に来てから実は毎日猫なのだよ」


猫。毎日猫。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  猫猫猫。  毎日猫。  猫こそが幸せであり人生であり根源である。  猫猫猫。 [一言]  今日も下僕としてイ◯バ様よりの献上品を奉る役目が。  素晴らしきかな猫ライフ。
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