新たなる一歩
ロキ『リディの高圧的な態度に、ついカッとなって飛び出したけどコレからどうしよう...』
この世界に置いては魔導士は、余り目立たないポジションにある。
と言うのも、この世界では200年程前から大気に存在する『マナ』と呼ばれる物質が徐々に減少しており、今では上級クラスの魔物相手では、Aランククラスの魔道士でさえ通用しないレベルにまで人類の魔導は衰退してしまったのだ。
今では魔導師無しでパーティを組むギルドも少なく無かった。
だからこそ、この青年ロキは、潔くこのクビ宣告を受けるしか選択肢が残されて居なかった。
失意の中、次のパーティを探す為冒険者ギルドへ向かうロキ。
そしてロキは偶然にもとある広告を発見する。
ロキ『ん?Sランクパーティの新しい魔導師を募集?まだ貼ってあったのか』
この広告、実は半年以上前から掲載されているのだが、加入試験のあまりの難易度によって、遂に参加する者すら出てこなくなった、曰く付きの広告だ。
ロキ『元Aランクパーティの僕ならワンチャンあるかな...?』
職を失ったロキには、藁にもすがる思いで、この試験を受ける事にし、ギルドの受付へ手続きを行った。
ギルドの受付は、久方ぶりにこの試験を受ける者が現れ少しドタバタしたが、無事受付は完了。
後日、メンバーから話が来るだろうと、受付人は告げた。