令嬢の能力
本日4本目です。
「お戯れもほどほどになされたら?」
令嬢――メアリーは何かを見据えたような眼で彼の方に語り掛けてきた。
「ふっ…国もこの様な娘を野放しにしておくとは…危ないな…。」
彼は、彼女は自分の正体を理解したと言う事を自覚した。
「殿下のお褒めに預かり光栄ですわ。」
「ルイーシュレ公爵が娘メアリー=アンドレア=ルイーシュレにございます。」
彼は、心の中で苦笑した。
「参ったよ。本当に、公爵家は二度もバケモノを生み出すなんて…。」
「あらあら、それは兄様のことを言っていますの?あの方は、自重のじの字も知らないのです。」
「一緒にしないでくださります事?」
彼女は、口を膨らませそっぽを向いてしまった。
「ごめんって。」
彼は、内心困ってしまった。
ほぼ、人と関わりのなかったため女の子のあしらい方に慣れていないのだ。
「大丈夫ですの。殿下にご心配頂くほどでもございませんわ。」
「兄が側近として粗相をしていないのならいいですの。」
「君のお兄さんは怖いくらい優秀だから大丈夫。」
彼は、またしても心の中で苦笑した。
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