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魔王様の娘はほのぼの暮らしたい  作者: 悠さん
第一章
5/6

第五話 魔王様に反抗します。

サブタイトルの前に第○話というのを追加しました。

 そのアナウンスが聞こえるとともに、頭にスキルの情報が流れ込んでくる。この感覚が気持ち悪くて少し頭が痛い。


【オリジナルスキル:魔王への反抗】

効果:一度だけ、魔王の防御力を無効にして自分の攻撃力ぶんの攻撃を加えることができる。

獲得条件:魔王のステータスに対し全ステータスが下回っている者。かつ、魔王に直接触れて攻撃を加えようとした者。


 スキルとかゲームみたいだなぁ。

 てか、かなり限定的だしいつ使うのこんなスキル…。



 ん?今じゃね??


 

 ちなみに、まだ噛み付いている状況は変わっておらず、噛み付いてから今までの時間は5秒ほどしか経っていないだろう。



「目障りだ」


 そう言ってパパが腕を振ろうとしたときに心の中でスキル名を唱える。


【魔王への反抗】!!!




 ……何も起こらねえ。


 変化したとすれば、少し歯が肌に通ったくらい。



「おまえ……!!!!!」


 魔王は、目を見開く。


 ん?なんもしてねーよ?

 てかできなかったよ??


「俺に攻撃を加えるとは、気に入った。いや、気に食わないが面白い。非常に面白い。それでこそ俺の、いや魔王の娘だ!!!」


 そう言って、首を絞めようとしていたのであろう手の力を抜いて私を両手で抱き上げた。


 落ち着けマイファザー、興奮でせっかくの美貌が台無しだ。あと首がぐらぐらする。ちゃんと支えなさい。


 そして、パパは心底嬉しそうに言った。


「お前を次期魔王に任命する」



 …は?


 いや、いやいや。


 嫌すぎるんですけど??



「あうああああ!!!!」

(いやだあああ!!!!)


 パパがパパらしく私を抱いて微笑む。


「そうかそうか、そんなに嬉しいか」


 嬉しくないわばかやろうっ!!


 エミリーもマリアも、ぽかんと口を開けている。


「そこの女」


 パパがエミリーの方を見る。


 エミリーは少しびくっとしてからすっと姿勢を正す。


「なんでしょうか、旦那様」


 旦那様、という呼び方に少し嫌そうな顔をする。

 パパは意外と表情豊かなことがこの数分でわかったぞ。てかそろそろベッドにおろしてくれてもいいぞ。てか次期魔王発言取り消せ!!


「もう旦那様はやめろ。レイラは死んだ」


 まあたしかに、奥様旦那様でワンセット感あるよね。


 だが、エミリーはその言葉を聞いてパパを睨んだ。が、すぐに収めて姿勢を正す。


「かしこまりました。では、ディアバルド様とお呼びいたします」


「うむ、ではさっそくこいつの世話についてだが、こいつには俺の凄さをたくさん伝えておけ。自ら魔王になりたいと思わせるのが1番手っ取り早いのでな。…あと、3歳になったら俺が戦い方を教える。お前は勉学を教えろ。知性のない魔王はすぐに潰れる」

「…かしこまりました。誠心誠意、お嬢様をお世話いたします」


 パパはフッと笑いながら私を見る。


「レイラは最後にいいものを残したな、









ーーお前が俺を殺してくれ」



 それは、心の底からの、私への切望だった。

コロナウイルスの影響で休校となりました。課題も比較的少ないので頑張って更新しようと思います。

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