第三話 さよなら、私の羞恥心。
二話の空白問題解決しました。引き続きお楽しみください。
さて、私が起きてから結構経ったけど、お父様は何をしてらっしゃるのかしら??普通こういうのって、わーい!可愛い娘よー!とかなんとか言って会いに来るもんじゃない?
あ、私のお父さん魔王だったわ。全然普通の家族じゃなかったわ。
「あーあー!ううーーだああーーう?」
(エミリー!パパは何をしているの?)
なんだこの頭の悪そうなしゃべり方。いや仕方ないんだけども。中身はピチピチの15歳だから少し、いやかなり違和感。
「あら、どうしたのかしら?ミルクはさっき飲んだでしょう?」
エミリーは、くすっと笑って私の頭を撫でる。
いやお腹たぽたぽだわ!私は、魔王様がどんな人なのか気になるんじゃーい!!
「あ、お嬢様」
思い出したというようにマリアは私の方を見る。
ん?どうしたのマリア?お嬢様になんでも言ってみなさい!お金以外なら考えてあげるわ!!
マリアは、白いバスタオルのような布と分厚いパンツのような生地で肌触りの良さそうなものを持ってきて、笑顔でなにやら準備を始めた。
「ばい菌などが入る恐れがありますので、下着を変えさせていただきますね〜」
…ん?なんだって?下着??
いやまてぇぇい!!こちとら思春期真っ盛りで、なんでも恥ずかしくなっちゃうお年頃の女の子なんだぞ!?心の準備ってもんが必要だぞ!!?
そんな私の嘆きが届くことはなく、着々と服を脱がされ、いつのまにか下半身丸出しになっていた。
「うーあ!!うーああ!!」
(いやよ!!見ないでええ!!)
「はいはい、わかりましたよ〜すぐ終わりますからね〜」
にこにこなマリアが、今履いているパンツのようなものを脱がせ、私のお尻を拭く。
なんもわかってねーー!!!
待つこと数分。
手際の良いマリアのおかげで清潔感を手に入れたと共に羞恥心を捨て、悟りを開いた私であった。
コンコン
お?また来客か?おむつ交換ならもうへっちゃらだぜ??
「主人様がお見えです」
若干震えている男の人(おそらく警護の人)の声と共に扉が開かれ、誰かが入ってきた。
スラリとした長身に長い黒髪、その瞳だけで何人もを殺すことができそうな切れ長の赤い目に、何年も日を浴びていないかのような白い肌…
パパ、降臨である。