プロローグ
思いつきで書いた作品です。良かったら読んでください。週一ぐらいのペースで書いていきたいと思ってます。
石川千斗はどこにでもいる平凡な高校一年生だ。
2021年8月20日生まれの16歳で、顔は平均より少し上で黒髪に黒い瞳といたって普通。
周りと違うとすれば13歳の時に不治の病にかかったことぐらいである。その病はかかると身体の体温がだんだん下がっていき、氷のように白い肌、冷たくなる事から氷化病と言われている。氷化病の治療法はなく、かかったら99%死ぬと言われている。
しかし、それは今現在である。未来の医療はわからない。
つまり、コールドスリープをする事で未来の医療に託すと言う事だ。
千斗はコールドスリープを選んだ。予定としては5年間のはずだった。はずだったのに。
「はぁ、はぁ、くっ・・・寒すぎる。」
一人で歩く俺は吐いた息を白くしてそう呟いた。
それもそうだろう。地面は冷たく硬い氷、景色はずっと銀世界所々にある氷山は途方もなく先にあり、本当に自分は前に進めているのか疑いたくなる。
しかも、俺が着ている服は少し水色をした。半袖
短パンしかも裸足だ。
「ここはどこなんだよ!?たった5年でこんな変わるもんなのかよ!?」
俺は声を大にして誰に訴えたか分からずに叫んだ。
しかし、俺の声はただ虚しく消えるだけだった。
「はぁ、俺が眠ってる間に何があったんだよ。父さん
母さん、凛、先生どこだよぉ?」
俺はあまりにも情けない声を出した。だが現状は何も変わらない。俺は何時間も歩き続けたため疲労も溜まりもう体力は限界だった。
「もうだめだ。やっと治ったと思ったのに。」
そう言って俺は地面に倒れた。
「誰か・・・助けて・・・く・れ・・」
「わかった」
最後に誰かの声が聞こえた気がしたがもうそんなことはどうでも良かった。
こうして俺は意識を落とした。