あの 大きな人間は
人間の器は
みんな平等で
大きさも
深さも変わらない
何が違うのか
質の問題か
数の問題か
あの 大きな人間は
たくさんの
質の良い器を持っていた
普段が幸福だと
贅沢な悩みが増える
でも あの 大きな人間は
全ての事は幸せで
全ての事で悩んでも良いと
言い切った
あなたの存在が
既に大きな悩みです と
言いたかったが
タンスの引き出しにしまった
気休めの綺麗さや
前向きな考えに
縋りたい人にとっては
余計なお世話だから
田舎の道は意外と驚く
タイミングが
破壊的に取れない
生き物が縦横無尽の時もあれば
人間の優しさで事故もある
のんびりなくせに
忙しそうにしては
闇雲に動くからそうなる
でも あの 大きな人間は
それで良いと言う
個々人の事を考えて
個々人の意識を尊重して
迷わず押し通す
社会は
編みかけのセーターなんだから
一つ抜いたら
全部台無しになる と
言いたかったが
紙飛行機で飛ばした
尊重はいつの間にか
殿様と
同じランクの言葉になってた
あの 大きな人間は
何を思ってそう言ってるんだ
あの 大きな人間は
いつになったら言ってる事と
同じ様な世界にするんだ
あの 大きな人間は
はたして器の大きな人間か
あの 大きな人間は
いつになったら気がつくんだ
綺麗な価値観では
生きてはいけないと