第4話 編成部隊訪問
あれから1週間後。
世界はまだ魔王が消滅した事をしらない。
大陸中央に位置する大国。
魔王復活時に魔王を討伐すべく、討伐部隊が編成されていた。
大国最強騎士団を中心として、冒険者から募った強者を含む編成部隊だ。
魔王討伐の任を受け部隊が出発した。
さらに1週間後
魔王城にはサイ・キョウ村を経由しなくては行けない。
夕方頃になり、討伐部隊が村に差し掛かり今日はここで一泊することになった。
しかし討伐部隊がこれまた生意気であった。
「村の住民に告ぐ!我らは大国の王により編成された、魔王討伐部隊である!寝床と食料を部隊の人数分用意しろ!」
部隊長(騎士団長)である。
「「「「「・・・・・・」」」」」
たまたま集まっていた村の皆は蔑むような目で見ている。
「これは勅命である。逆らう事は国家反逆罪である!」
キースはもうホントに白い目で、それはそれは白い目で近づいた。
隊長を片手で軽々持ち上げ村の外に投げ捨てた。
「ぐはっ!」
腰から思いっきり落ちた隊長が息を漏らした。
「き、貴様~!国家反逆罪で処刑するぞ!」
「あん?てめえらの事情なんて知ったことか!」
キースは踵をかえした。
「貴様~!」
隊長は剣を抜きキースに切りかかった!
そこに
「ウォータースプラッシュ!」
どごぉぉおおおおおおお~~!
ホースによる放水である
しかし魔力増幅(という名のホースの先をつまむ)ことにより威力は数倍になった。
「あぶぁばばばぶぁばば」
ウォータースプラッシュが隊長の顔面にヒットした。
あまりの勢いに首がもげるのではないかというほど吹っ飛んだ。
隊長脱落・・・
それを見ていた部隊は
「・・・」
一瞬我を失っていたが
「うぉおおおおお!」
部隊がいっせいに村人に襲い掛かった。
村人装備:竹箒・フライパン・かかし・肥料・馬糞
「サンダーボルト」
部隊員Aが唱えた。
普通に考えた場合、村人には過剰な攻撃である。
おばちゃんはフライパンを構えた。
サンダーボルトをフライパンで受け止めた。
フライパンに雷属性が付与された。
「ギガスマッシュ!」
そのフライパンで部隊員Aをただ殴っただけである。
「ぎょ、ぎょぇえええええ!」
部隊員Aは殴打による気絶と電撃による麻痺により戦闘不能。
「この野郎!」
そのおばちゃんに部隊員Bが襲い掛かった。
おっちゃんの攻撃。
「サンドストーム!」
ただ肥料を投げつけただけである。
サンドストームは目に入り視界を失った。
それだけでなく、鎧の隙間から内側に入り込みジャリジャリする。
・・・ただの嫌がらせである。
部隊員Bはテンションが下がった。
さらに部隊員は村人に襲い掛かる。
ぐさっ!
部隊員の前の地面に何かかが刺さる。
キースが投げたカカシである。
しかしそのカカシ、一種異様な顔でありかなり恐い。
恐怖により部隊員は半分以上脱落。
「くっ!ひるむな!」
部隊員Cが襲ってきた。
「パーフェクトパフューム!」
村人による馬糞の投擲である。
部隊員Cの顔面にヒット。
「くせぇええええええ」
部隊員Cは心が折れた。
さらに村人の攻撃は続く
「ドラゴンクロー!」
竹箒を振り下ろしただけである。
部隊員Dは顔面を竹箒の先で引っ掻かれる。
部隊員D はあわてて逃亡した。
「これで終りだ!ジェットストーム!」
ただの強烈な蹴りによる突風である。
部隊はみんな飛ばされていく。
「ちくしょおお!おぼえてやがれええぇぇぇぇ・・・・」(ドップラー効果)
目をさました隊長が叫んだ。
騎士のくせに三下の悪役のような捨て台詞である。
「やれやれ、みんなお疲れさん!」
キースは村人に声をかけた。
村はいつもどおり平和である。