46ハイブリッドの血
レオンは、ナミが出て行った後、ベッドに横になった。
やり過ぎだとも思ったが、ナミのあまりの常識のなさと、それに翻弄された自分の両方に腹が立って、抑えられなかった。
それに先程ナミから貰った血が、体の中で熱く畝っている。
全く、なんてエネルギーなんだろうか。
普通だったら、何日も起き上がれないような状態のはずが、体を起こしても、フラつきさえしない。
始祖の血と人間の血が混じったハイブリッドの血とは、これ程の威力なのかと、レオンは唖然としていた。
一晩寝れば、明日には、前以上に、体調どころが能力も上がっていそうだ。
そう思った時、グレイから念話が入った。
『どうした、グレイ?』
『はい、青の国に現れた人間たちは、一掃出来たのですが、この国の高位貴族及び王族は、ほぼ全滅状態です。』
グレイの話した内容に唖然とした。
『王族は全員か?』
思わず、聞き返していた。
『いえ、メリーの話ですと、療養に行っている一部の王族がいるようで、彼らが戻れば、なんとかなるのではないかと思いますが、いつ、そちらに合流できるかは・・・。』
レオンは、しばらく考えてから、グレイに指示をした。
『とりあえず、落ち着くまで、そっちを手伝え。俺は一応、明日にでも、赤の国の首都に行ってくる。』
グレイから、声もない圧力を感じた。
『大丈夫だ。無理はしない。』
『ですが・・・。』
『そうじゃないと、今度は、三国間で戦争になるぞ!』
グレイは、しばらく何も言わずに、押し黙っていたが、意を決して答えた。
『くれぐれも、お気を付け下さい。』
『ああ、わかっている。』
レオンは、そこでグレイとの念話を切った。
それから、しばらく、ベッドに横になりながら、赤の国に行った時の、帰る手段を模索した。
どこまで、こちらの手の内を見せるかだ。
グレイは、青の国に足止めされている。
クロウは、あの状態では、魔国からたぶん動けないだろう。
一番いいのは、ナミを連れて行くことだが、今の状態のナミを連れて行けば、異母兄に、ナミを奪われる可能性がある。
さて、どうしたものか?
レオンは、そんなことを考えているうちに、ベッドで眠ってしまった。
しかし、事態は予想もしない人物が動き出すことで、予想もしない方向に、向かっていた。




