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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第1章 東都の日常

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第23話「もう一つの伝説」

「もう一つの伝説」


俺は自称天才エンジニアである。


理論は完璧。

ロジックは美しい。

想定外は想定済み。


――の、はずだった。


昼休み。


新人がスマホを見ている。


「先輩これ知ってます?」


画面。


古いライブ動画。


タイトル。


アルディア・パーカッション


俺は聞いた。


「何それ」


新人が言う。


「昔めちゃくちゃ有名だったグループです」


再生。


ステージ。


光。


歓声。


中央に立つ一人の女性。


白い衣装。


長い黒髪。


そして――


ドラム。


叩く。


速い。


重い。


新人が言う。


「この人すごくないですか」


確かにすごい。


ドラムが


人間じゃない。


コメント欄。


「ジュラ・インパクトの最大のライバル」


「この二つのグループが同時代とか神」


「事故の後、両方消えた」


俺は止まる。


「事故?」


新人が言う。


「ジュラ・インパクトのライブ事故です」


俺は思い出す。


昨日の動画。


新人は続ける。


「そのあとアルディアも解散したらしいです」


動画。


ステージ中央。


白い衣装の女性。


ドラム。


歓声。


新人が言う。


「この人リーダーですよね」


俺は画面を見る。


少しだけ。


似ている。


でも。


違う。


……はずだ。


その時。


後ろから声。


「何見てるの?」


上司だった。


新人が言う。


「このグループです」


スマホを見せる。


上司は画面を見る。


止まる。


ほんの一瞬。


それだけ。


上司は言った。


「懐かしいわね」


新人が聞く。


「知ってるんですか?」


上司は少し笑った。


「昔の音楽よ」


それだけ言って


席に戻る。


新人が言う。


「絶対知ってますよね」


俺は答えた。


「たぶんな」


スマホの画面。


白い衣装の女性が


ドラムを叩いている。


俺は思った。


この人。



何をしてたんだろう。

会社には時々、


「この人、普通じゃないな」


と思う人がいます。


普段は普通。


でも、


ふとした瞬間に


何かがおかしい。


人生って


履歴書に書いてない部分の方が


長いのかもしれません。

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