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俺の上司が凄すぎて自称天才エンジニアの俺がポンコツに見える件  作者: 慧梓
第1章 東都の日常

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第22話「上司、ドラム叩く」

俺は自称天才エンジニアである。


理論は完璧。

ロジックは美しい。

想定外は想定済み。


――の、はずだった。


昼休み。


新人がスマホを見ている。


「この曲すごくないですか?」


音が流れる。


ドラム。


強い。


かなり強い。


曲名。


ジュラ・インパクト


俺は昨日見た動画を思い出した。


「それ有名なのか?」


俺が聞く。


新人はうなずく。


「伝説のライブらしいですよ」


新人が言う。


「最後、事故があって」


俺は黙った。


新人は画面を見せてくる。


ライブ映像。


ドラムが鳴る。


速い。


正確。


重い。


俺は言った。


「このドラム」


「上司みたいだな」


新人が笑う。


「いやいや」


その瞬間。


後ろから声。


「何が?」


上司だった。


新人が言う。


「この曲です」


スマホを見せる。


上司は画面を見る。


止まる。


ほんの一瞬。


でも。


俺は見た。


目が変わった。


曲が流れる。


ドラム。


ステージ。


歓声。


上司は静かに言った。


「いいドラムね」


それだけ。


新人は笑う。


「ですよね!」


上司は席に戻る。


俺は言った。


「叩けます?」


上司は振り向く。


「何を?」


「ドラム」


上司は少し考える。


そして言った。


「まあ」


「ちょっとなら」


新人が言う。


「え、見たいです!」


その日の夜。


会社のスタジオ。


(なぜ会社にあるのかは聞くな)


ドラムが置いてある。


上司が座る。


スティックを持つ。


静か。


一拍。


そして――


叩いた。


速い。


正確。


重い。


新人が固まる。


俺も固まる。


曲のリズム。


完全に


ジュラ・インパクト


演奏が終わる。


新人が言った。


「プロじゃないですか」


上司は笑った。


少しだけ。


「昔、ちょっとね」


それだけ言って


スティックを置いた。


俺は思った。


この人、



何をしてたんだろう。

上司には

たまに「謎のスキル」があります。


会社にいると


普通の人に見えるけど、


人生って


意外と色々あります。


ちなみに


新人はこの日から


上司を少しだけ


尊敬するようになりました。


前より


怖くなったとも言います。


気持ちは分かります。

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