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第15話「娘の最終仕様」

俺は自称天才エンジニアである。


設計。

検証。

改善。


この三つを回せば

物は必ず良くなる。


――の、はずだった。


昨夜。


娘による


練り消し研究。

練り消し戦争。

娘レビュー。


すべてが終わった。


そして娘が言った。


「決めた」


……決めた?


娘は机の上の

水色の練り消しを指さした。


「これ」


どうやら


完成


らしい。


つまり


最終仕様である。


俺は聞いた。


「どういう仕様?」


娘は説明した。


「やわらかい」


うん。


「水色」


うん。


「子供チーム」


うん。


ここまでは理解できる。


しかし娘は

茶色の練り消しを見る。


数秒考える。


そして言った。


「これは」


……うん。


「いらない」


……は?


俺の脳内ログが停止する。


いらない?


待て。


チーム戦だったはずだ。


俺は聞いた。


「戦わないの?」


娘は答えた。


「終わった」


終わった。


つまり


大人チームは


削除


された。


ここで俺は理解した。


娘は


研究した。

テストした。

レビューした。


そして最後に


不要な要素を削った。


娘は満足そうに言った。


「完成」


俺の結論ログ:


娘、プロダクトオーナーだった。

開発には

いくつかの段階があります。


研究。

テスト。

レビュー。

仕様確定。


ここまで出来れば

プロジェクトは成功です。


ただし一つだけ、

重要なことがあります。


最終仕様を決めるのは

必ずしも


開発者ではありません。


それが


ユーザーだったり、

顧客だったり、

時には


娘だったりします。


エンジニアというのは

だいたい


そういう世界で

働いています。

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