会話劇 汚下品コント――愛と糞の哲学。
男a「いいか、女ってのはクソだ。どんな女も腹の中には糞!鼻の中にも糞だ!」
男b「あんちゃん、あそこにいる美人も糞が詰まってるんですか?」
男a「ああっ!」
男b「そうか……美人もうんこするよな……」
男b「ウオオオ!!……オレ、なんだか興奮してきました!!」
男a「……ちなみに俺もうんこするぞ。」ぽっ
男b「えっ……?あっ、はい。」
男a「ちなみに……鼻糞もある……」
男b「あぁ……そうっすね……?」
男a「…………」
男b「…………」
――二人は目と目で見つめ合う。
男a「……実はな、俺はお前が好きだっ!!」
男b「あんちゃん……俺はそっちの趣味はないよ……」
男a「クソッ!じゃあ今日から俺は女だ!精神的女!」
男b「んな馬鹿な、俺は身体も女が良い!」
男a「なんだお前差別か!!?今どき珍しくないだろ!?」
男b「そもそも身体以外もぜんぜん女じゃないじゃないですか!!」
男a「じゃあ、お前のいう女らしいってなんだよ!!」
男b「そりゃ、優しくて……あったかい料理とか俺のためにつくってくれて……後良い匂いがして……ひらひらした服着て……俺のことたててくれて……」
男a「とんだ偏見だ!女性軽視め!」
男b「あんちゃんに一番言われたくねぇよ!」
男a「腋臭の匂いがムンムンして!タンクトップで一年中過ごす女がいてもいいだろ!?」
男b「それあんちゃんじゃないですか!!そりゃそうだけど、俺が言ってんのは俺の好みの女だっつーの!!」
男a「うるせぇ!!グチグチ喚きやがって!!」
突然、猛り狂った男a――
――男bを押し倒す。
男b「うわっあっあっ……!!」
男a「うわっ……!なんだこれは……!??」
男aの手は男bの胸の上に、
柔らかな膨らみを感じる。
男a「おまっ……えっ……女だったのか……?」
男b「そうだがよっ!!……でも……心は違うし……」
男a「ちくしょうっ……!それじゃ……俺が好きだったのは……ちくしょうっ!ちくしょうっ!騙しやがって!!」
男a「紛らわしい格好しやがってよぉ……!!第一お前……ひらひらの女がいいって……!!」
男b「馬鹿野郎!!それは恋愛対象に求めんだよ!女の子が好きでも女の子にはなりたくないだろ?」
男a「俺は色男が好きだし色男だぞ……?」
男b「あぁっ……もう……!」
男a「クソッ……俺が好きだったのは女だったのか……」
男a(でも、まてよ……?俺はいったいこいつの何に惚れたんだ……?)
男b「ジロジロ見ねぇでくださいよ……」
男a(こいつの……ジンワリ脳を震わす声。………汗クセェ匂い。………ドブネズミみてぇな可愛い顔。)トゥクン
男a「俺……やっぱ、………好き。」
男b「あっ……あんちゃん……!」トゥクン
男bの頰は薔薇色に染まり、硬くとじた青い蕾が少しずつ綻ぶように
、満開の笑顔が花開いた――。
そうして、二人の唇がゆっくりと重なり合い、
互いの柔らかな感触を感じながら、その一点だけ輪郭が溶けていった――。
――キュードゥっガッ!!!!パーーン。
一般人「大変だ……!救急車が人を跳ねたぞっ!!うぇぇ……こりゃ……ダメ……ぐちゃぐちゃだぁ………」
婦警「身元確認の結果。ぽんぽこ在住の男性aさん、同じくぽんぽこ在住の女性bさんの死亡が確認されました。」
チャンチャン✩




