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新しいものは増え続ける(千鶴)

作者: 狼花

  「ただいまー」

今日も元気に外から帰ってきた桃花。

廊下を走りリビングへ来ると同じ部屋にあるキッチンで手を洗い

すぐさまテレビの電源を入れる。

「あんた、廊下はねぇ」

「走っちゃいけないんだよね」

私がいう前に言いたかったことを先に言われる。

「頭でわかっているのになんで行動に移せないのか」

「それがわかってたら治ってる、と」

私の言葉を意に介さずリモコンを操作する桃花

・・・なんか腹がたつわね・・・

「あれ?あれ、あれ????」

どうしたのか小言を言われても表情を動かさかった桃花が困惑している

「お母さん。私が録画したアニメ知らない?」

桃花は録画したアニメを見るためにリモコンを操作していたようだ

そしてお目当てのものが録画されてなかったので困ってる、と


 ・・・さっき、私が消した中に入っていたのかも・・・

午前中、テレビの録画容量がいっぱいになっていると警告が出てたので

適当に録画されてたものをいくつか消したので

その中にいま桃花が探しているものが含まれていたかもしれない。

「今日、録画したやつ半分消したからね」

「な、なんで」

なんでと言われても、

「録画容量がいっぱいになってるって警告が出たから」

それ以外に理由がない

「そんなの自分のを消せばいいじゃん」

「消してるわよ、あんたのアニメが大半を占めているから仕方ないでしょう」

「そ、それは」

私の正論に言葉を詰まらせる桃花。

ちなみに私が録画してるものは1週間以内に見てそのつど消去している。

「いい機会だから、見ない奴はとっとと消し・・て!?」

ノートパソコンをたたみ桃花を見ると

録画されたアニメを消されたショックで固まっていた。

・・・さっきの話、多分聞いてないわね・・・

録画しても取り溜めるだけで見ないんだから消せばいいのにと個人的に思うんだけど

・・・いつか見るは永遠に見ないし・・・

それに新しいものは増えていくんだからそんなに固まるほどショックを受けなくてもいいじゃない。


  そう思った数秒後、桃花は前のめりに倒れ近くのクッションを手で引き寄せ顔に敷き。

 数時間その体勢のまま動かなかった


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