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 朝はその場で別れ、放課後に会う約束をする。放課後まで時間はあるけど、イベントもあるからあっという間だろう。


 「桜宮さん、おはよう」


 素敵な笑顔で教室に入った瞬間話し掛けてきたのは金剛。


 「お、おは……よう」


 驚いた。


 「どうしたの?」


 「な、何でもないよ!」


 あなたの態度に驚きました何て言えない。絶対に。


 「そっか。じゃあまた後で」


 後で何かあるんですか?ちょっと怖いです。


 朝の時間は峰川に睨まれるだけで終わった。笑顔で挨拶されていたことが気に食わなかった模様。


 一時間目は何事もなく進んだ。

 事件が起こったのはその後の休み時間。


 「桜宮花愛」


 名前を呼ばれて声の方を見ると、腕を組んで仁王立ちの是澤。怒ってます?


 「来い」


 諦めて席を立つ。金剛と峰川が私を見ていたけど、金剛が峰川に全力で腕を掴まれてる。

 教室を出て、屋上に通じる階段の踊り場まで来た。ここなら誰もいないし、来ない。


 「何故来なかった」


 お話のことですね。唐突だったから一瞬まごついたけど、私は直ぐに答えられた。


 「すみません。忘れてました」


 明らかに是澤の目つきが鋭くなたった。だけど最初に謝った。


 「分かった。なら昼休み、絶対に忘れないでくれ。迎えに行く」


 昼休みは琳音との出会いイベントがある。是澤と行動することでそれが回避できるかもしれないなら、嬉しい限りだ。


  ここで少し説明したい。

 今私の見解では、金剛の好感度が一番高いと考えられる。上げた記憶ないけど。

 理由は、峰川の態度だ。峰川は私と一番仲の良いキャラとの関係を邪魔してくる。是澤の好感度が高かったら、こんなあっさり二人で話せるわけがない。

 そして、峰川が邪魔すれば邪魔するほど、裏ルートの危険も増す。ヒロインがどお峰川から逃げるかによって変わるキャラもいたはずだ。

 だったらまず出会わなければいい。金剛は同じクラスだから仕方ない。是澤は私のことを知っていたから、話を聞くことで分かるだろう。天野もしかり。

 まだ出会っていないキャラには、極力会わないようにしていきたい。


 「本当にごめん。昼休みだね、分かった」


 「理解してくれたのならいいんだ。じゃあ昼休みに」


 私達はここで別れた。お互いの教室に着くまで仲良く話すような間柄でもない。

 それに是澤は足が早い。身長がそこまで高いわけじゃないのに、滑るように歩いてく。背筋が伸びてて、少しカッコイイ。後ろ姿だけ。

 正面から見ると硬そうで、姿勢の良さも怖さを増すだけになっている。

 教室に着いたのは時間ギリギリで、周りから感じる視線は無視して急いで準備をした。

 その視線の中には、金剛もいた。

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