1話.期待の新星所属クリムゾン第1班
くってる という者です。
くっきーと輝琉、二人合わせて くってる!
って感じですw
原案:輝琉
文:くっきー
「おいカイリア! どんどん先に進むんじゃねェ! 危ねぇぞ!」
サイレンスフォレストに大きな声が響く。
「大丈夫っすよ! ゼーダより強いし」
俺は余裕の笑みでそう答える。
俺の笑みを向けるのは俺と俺の妹分コロネの先輩である、ゼーダ・ソレイユだ。
「そういう問題じゃねェだろうが! あと上司には敬語を使えや!」
ゼーダの言葉を聞き流し、俺は今回の目標の、デヴィルの巣へとどんどん進んでゆく。
「ゼーダ、君もちゃんと前を向いた方がいいんじゃないかな?」
ゼーダを注意したのは、彼と同期で、魔術師のセレカ・マーズ。
注意され、ゼーダは若干拗ねて、前を向く。
その瞬間、茂みの中から猿のようなデヴィルが数匹飛び出し、進む道を横断してきた。
その中の数匹が、ゼーダに襲いかかる。
ゼーダの斧は、パワーはあるものの素早さは劣るため、すぐに反撃ができない。
が、セレカが炎魔法でそれを始末した。
「ほら、ね?」
『だから言ったでしょ?』と言わんばかりのドヤ顔。まるでゼーダをあざ笑っているようにもとれてしまう顔だ。
「うっせぇ! つーかカイリアあいつ……!」
先輩2人がやりとりをしている間、俺はひたすらに剣を振り回し、デヴィルへの攻撃と防御体制(ある意味)をとっていた。
「兄さん早いなー」
ひょこっと出てきた俺の妹分のコロネが、左手を額に当て遠くにいる俺を見つめながら、先輩たちの元でそう呟く。
「さすがにどんどん1人で剣振るわれてても危険としか言えないね。ちょっとコロネ、一旦止めて来てくれる?」
「了解ですっ!」
たたたたっと軽い足取りでコロネがこっちに寄ってきて、長い槍の持ち手で俺の頭をコツンっと叩く。
「痛っ!」
「危ないよ兄さん」
そう言われ、俺は一旦剣の動きを止める。
「兄さんの剣の扱いは危険なんだってば。それに……もうデヴィルもいないしね」
よくよく周りを見渡してみると、さっきまで沢山湧いていたデヴィル共が全て倒れていた。
「……おお。そうだな」
笑いながら周りを見渡す俺を、コロネはジトッと俺を見ていた。
でも気にしない。
今回の依頼を達成できたことが何より嬉しいからだ。
そしてどちらからというわけでもなく、俺らは後方で待っている先輩2人のもとへ向かった。
*
「カイリアと違ってコロネは素直でいい子だよなー」
「カイリアだって腕は確かなのにね」
「絵に描いたような主人公人格してるし、危なっかしいよ、兄さんは」
俺以外の全員が呆れたように言う。
「これが俺だからしょうがないんすよ。これだけは覆せない事実っす」
俺なりの、俺の論理だ。
なんと言おうと俺だけの論理。
……無理に押しすぎだとは思うけども。
「カイリアらしいね。とりあえずここのデヴィルは倒したようだから、クリムゾンに帰ろうか」
「そうだな」
「はいっ」
「よっしゃ! 帰ったらメシだ!」
「相変わらずだね……兄さんは」
そして俺ら4人は帰路についた。
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