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Assassin  作者: 兎鈴
3章 第五次ヴェルタイト南部紛争
22/57

22話 自称番人?

 南側の入り口から東側にある武器庫までは、直線距離で約1キロほどある。途中に曲がり角が多く、また建物も多いため、遭遇戦に備える為に2人はMP7を持った。

 ちなみに2人が武器庫を目指す理由は、十分な武器を確保するのと、この島の中心部にある都市までの移動手段を確保するためである。中心都市、クラウストと呼ばれるその場所までは、カルマからはおよそ290キロほどある。徒歩での移動も不可能ではないが、出来るだけ早めに調べ終わりたいと言う浩二の要望があり、月菜が提案した。

 東側の倉庫には数台ほどだが軍用トラックが置いてあり、荷台の幌からタイヤ、さらには運転席のフロントガラスまでもが防弾という素晴らしく頑丈なトラックだと言う。

 仮にミラ軍に襲撃されたとしても、機関銃を積んでおけば何とか切り抜けられるはずだ。防弾なので、対物ライフルなどで狙撃されない限りほぼ安全だと言っても過言ではない。

 ドゴンッ!という音が近くでした。物陰に隠れた浩二は、すぐ近くのビルの窓から、筒状の物が伸びているのを見た。筒の先には、四角いものが付いている。


「対物ライフルか。M82ってとこだな」


 浩二は呟くと、月菜が服の裾を引っ張った。


「行くわよ。気付かれないうちに進まないと、夜になる」

「そうだな。行くか」


 2人はビルの壁に張り付くようにして移動した。そして角を曲がろうとした時、近くで足音がした。


「ん?」


 浩二と月菜の目の前に、1人の兵士が現れた。AK47を持っているところを見ると、おそらくミラ軍だろう。

 唖然としていたが、すぐに銃を構えると、引き金を引こうとした。さすがに訓練されている兵士だけあって、動きが素早かった。

 だが、引き金を引く前にその兵士の首が音もなく両断された。月菜の手には、深紅色をした正方体の結晶があった。


「血も武器になるんだな。初めて知ったぜ」

「案外便利よ。水ほどじゃないけど、武器にするならこれでも十分なレベルだし」

「そうだな。んじゃ行くか」


 そう言い前に進んでいく浩二の背を、月菜はほんの数秒ほどだったが見つめていた。


◆◇◆◇◆


 それから1時間。3度ほどミラ軍に見つかったが、全て月菜が倒し、事なきを得た。

 そして、ようやく武器庫の前に到着したかと思ったが、入り口に、誰かが立っていた。


「……ほう。戦場でデートとはな。なかなかいい心がけだ」


 入り口前に立つ男は、剣を持っていた。バスタードソードと呼ばれるもので、非常に使い勝手がいいのが特徴だ。


「お前には質問がいくつかあるのだが、その前に、そこをどいてもらえると助かる」


 あくまでも冷静に行く(というよりスルーした)浩二だった。後ろで弓を構えていた月菜は、何故か顔を真っ赤にしていた。


「無視とはいい度胸だなァ!お前らには償ってもらう!この世に来たことを、後悔せよ!」

「ちょ……何言ってるか分からな」

「剣士は2人もいらんッ!」


 バスタードソードを振り上げる。そして属性を纏わせた。真っ黒な粒子を纏わせたそれを自慢げに構える姿は、ダークヒーロー気取りそのものだった。思わず溜息をついた浩二は、背中から二振りの剣を抜いた。


「馬鹿な遊びに付き合ってられない。本気で殺すぞ?」


 浩二も属性を纏わす。白銀の粒子が、紅剣の方だけに荒れ狂うように纏わりつく。そしてもう片方の剣には、どす黒い煙のようなものが纏わりつく。


「ほう……珍しいな。神崩ではない玩具で私に勝とうとでも?」


 そして少し後ずさりした男は、助走をつけた。そして、叫ぶ。


「俺の名は冥夜朱雀(めいやすざく)、暗殺者殺しだ!ここを通りたくば、俺を倒してからにしてもらおうか!」


 足音を立てながら、かなりのスピードで浩二に突っ込んできた。そして、剣と剣がぶつかる衝撃音が、辺りに響き渡った。


 

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