デビュー時の服装と再開時の服装の事*
過去話として、書いています。来年のデビュー二十周年の話を麻衣が知っているので、その後からTシャツの話をしているので、夏頃だと思います。
遥くんのいつもの服装はかなりカジュアルだ。夏場はTシャツにジーンズなんていう時もある。こないだは、ローリングストーンズのTシャツだった。ストリート系の遥くんとは対照的に嘉くんはジャケットにスラックス、ちょっと派手目なものも着る事もあるけれど、遥くんに比べると若干、落ち着いた感じだ。エスニックな雰囲気の服も着るけど、遥くんとは、好みが違うようだ。
「デビュー時って、スーツだったよね。再開した時もクラシックな服装だったね」
「覚えていてくれて嬉しいね」
「うん、デビューの時は、あれだけ、騒がれたんだ、私でも知ってる。再開後は一緒に番組に出てるしね」
「その後は、普通にカジュアルな感じになったから、不思議?」
「うん、何か理由があるのかなって」
「あれさ、社長がビートルズを意識してくれたみたいだよ」
「あ、あー、そっか。ビートルズってデビュー前に音楽活動していた時って、かなり、カジュアルな格好だったね。デビューの時は、スーツでかなりクラシックな装いでデビューした。うん、知っている」
「流石だね、麻衣」
うん、その話は知っている。ビートルズについての番組を見た時に知ったのだ。レーゲンボーゲンはそれを意識してあんな感じの服装だったんだね。
「そっか、レーゲンボーゲンはビートルズの服装を真似てデビューしたのか」
「うん、社長も俺たちがビートルズ好きだって言うの知っていたからね」
「でも、事務所には、五人でレーゲンボーゲンだって言っていないよね」
「それは、言っていないけど、社長は知っていた。でもそれを、意識してビートルズのような感じにしてくれたわけじゃないと思うけど、どうかな」
ビートルズはバンドだ。そして、レーゲンボーゲンにサポートメンバーを含めてるとバンドになる。元々、五人と奏子ちゃんを含めた六人でバンド活動をしてきた。それを、荻野社長はやっぱり知っていたんだね。
「社長に謝られたよ。みんなで、デビューさせてあげられなくて、ごめんねってさ」
「そっか、やっぱり、荻野社長は知っていたんだね」
「うん、俺たちが五人でレーゲンボーゲンだって言うのを知っていて、申し訳無い気持ちもあったけど、遥と二人でデビューが決まった」
それは、その方が売れる、と思った荻野社長の先見の明があったからだ。それが当たって、レーゲンボーゲンは売れた。レーゲンボーゲンのデビューの事は色々と嘉くんが教えてくれた。二十周年で、ようやく五人の夢が叶うんだ。
「たぶん、バンド移行の時もスーツじゃないかな」
「だよね、だって、ビートルズを意識しているんだもの」
「言えないんじゃなくて、まだ決まっていないだけなんだけどね」
あ、でも、「これは言える」って言われた。なんの事かと言うと、「きっと、晃のスーツは派手なものだよ」うん、それは、予想つくね。内田くんは、いつも派手なのを好むから。内田くんは、少しでも自分を大きく見せようと派手なものを好むそうだ。この場合の『大きく』は身体の大きさでは無く、見栄とかそっちの方だ。あまり、良い言葉じゃないような気もするけど、内田くんには必要な要素らしい。
「それじゃあさ、デビューの時に、ソファに正面を向いて座っている嘉くんと、嘉くんの肩に寄りかかって、ソファの背もたれに足をあげている遥くんのアーティスト写真。あれに、三人が加わったりするの?」
「考えていなかったけれど、それ良いね。その感じで提案してみようか。並べてみるのも面白いかもしれないね」
「余計な事じゃ無かったら良いんだけど」
「良い案だと思うよ」
そっか、もしも、私の提案が通ったら良いね。来年のアーティスト写真が楽しみになった。きっと、みんなかっこいいんだろうな。すごく、楽しみだ。
ローリングストーンズのTシャツが売っているのを見て、これ遥くんが着ていそうだなと思いました。嘉隆くんと遥くん、仕事では、同じような感じの服装ですが、実際は服の趣味が違います。




