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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
534/561

和菓子でコラボ(提案編)*



 うちの、お米と枝豆を使いたいって、言われた。それを言うのは、遥くんしかいない。何をするのか聞いたら、うちのお米とずんだを使って人形焼ともみじ饅頭を作りたいって言う事だった。



「え、パッケージのイラストも描かせてくれるの? それって、私と遥くんでコラボするって事?」

「あはは、(よし)は仲間外れかよ」

「え、嘉くんやる事無いよね?」

「それ言ったら俺もやる事無いじゃん」

「人形焼作るの遥くんじゃ無いのか」

「ああ、うちの実家で作る」



 遥くんに即答されてしまった。それ言ったら、米と枝豆も作っているの、うちの実家なんで、私が作っているわけでは無いな。それも、コラボって言うのか謎だ。



「前に、俺が枝豆潰して、ずんだの餅作ったことあったよね」

「うん、あったね。お正月用のお餅を作るのを手伝いに行ったときのことだね」



 あれが、どうしたんだろう? すると、あのずんだのお餅を食べた遥くんのお父さんがすごく、ずんだを気に入ったんだって。その前にもずんだのお菓子は食べたことあるけど、やっぱり、作りたては違ったようだ。



「麻衣ちゃんのところから、枝豆もらったことあるし、米ももらっているんで、それで試作していたんだよ」

「うわ、本格的にやってたんだ」

「試作は、あるもので良いけど、販売になると使う量が変わってくる」

「ああ、なるほど」



 でも、試作しているって事は、枝豆そろそろ無くなるんじゃ無いかな。お米は定期的に送るけど、野菜はそこまで送ってはいない。

 みんなで、何か出来ないかな、私だけじゃなくて、みんなでイラストを描こうと言ったら、遥くんに却下された。



「イラスト三人で描こうよ」

「俺、嘉以上に絵心無いよ」

「そう言えば、遥くんのイラスト見た事無いね」

「ああ、俺は、徹底して描かない。嘉のは、味があって良いって言われているけどな」



 じーっと、遥くんを見つめていたら、デコピンされた。「それ、嘉に注意されていなかったか?」うう、痛いです。遥くんの描くイラストを見たかっただけなんです。はぁ、とため息を吐くと遥くん、私のタブレットを貸してって言って来た。



「はい」

「何描けば良い?」

「じゃあ、遥くんなんでオオカミ」

「いきなり、難易度高けぇな」

「じゃあ、パンダ」

「なんでだよ」

「いや、ほら遥くんの地元だし」



 なんで、パンダで地元なんだよ、とぶつぶつ言っていたが、手を動かしてくれた、遥くん真剣な表情で描いているパンダは、かなりリアルで、そしてかなりの時間を使った。ああ、納得した。そうだよね、遥くんこだわりがすごい人だった。スマホでパンダを検索して描いている。描いているって言うか、これは模写している。



「遥くんの事理解した」

「分かっただろ?」

「威張る事じゃないけどね。和菓子も自分で作らないのは、それもこだわっちゃうからなんだね」

「ああ、そう言う事」



 でも、嬉しいな、きっと、遥くんのイラスト見たのは私だけだよね。そう言うと、「いや、アキはずっと、クラスが一緒だったし、(たすく)やソウも知ってる」って言われた。



「ああ、そっか、ちゃんと美術の授業あるものね」

「麻衣ちゃんの高校、選択教科だったんだっけ」

「うん、中学までは必修だったけどね」



 遥くんは、昔から、美術は模写は得意だったようだが、オリジナルは壊滅的だったらしい。風景画や人物画は褒められたけれど、自由に描いて下さい、と言われるとすごく困ったみたいです。



「うん、これじゃあ、遥くんがイラストを担当するのは無理だね」

「だろ」

「だから、威張る事じゃ無いって。うん、じゃあ、嘉くんに頼もう」

「嘉の犬、やっぱり、使うのか」



 いや、犬じゃ無くても良いでしょ、そこ。なんで、犬なんだ。まぁ、嘉くんの描く犬好きだけどさ。でも、私のだけで良いじゃん、って言われた。広島のもみじ饅頭と浅草の人形焼作るだけで、十分、嘉隆と遥のイメージに繋がっているって言われた。



「え、じゃあ私もそれで良いんじゃ無いの。材料が宮城産ってところだけで」

「イラスト一番上手いのが麻衣ちゃんだから、選んだんだけどね」

「そう言ってくれるのは嬉しいね」

「じゃあ、イラストは予定通り、麻衣ちゃんで。それで、悠兄にアポ取ってよ」

「分かった」

「つうか、早いな」

「だって、農家なんで、いつでも繋がる」



 平日のお昼過ぎだと、普通の人なら働いているけれど、農家だとどこかで農作業している頃だろう。まぁ、運転中なら直ぐに出れないので、後で掛けてもらう事になる。



『麻衣、どうした?』

「遥くんが、うちの枝豆とお米使って、人形焼ともみじ饅頭作りたいって」

『おお、いいぜ』

「じゃあ、試作とかしたいから送って」

『なる早で送る』

「うん、ありがとう」



 悠兄とあっさりとした会話をして通話を切ると、遥くんに笑われた。淡々としゃべっているのはいつもの事だよ。そう言えば、何をしていていたのか聞いていなかったけど、風の音がしたので、畑にでもいたのかもしれない。



「それ、商品販売とかもろもろ話さなくて良いのかよ」

「もっと試作して見てからの方が良いと思うよ」

「そう言うものか」

「そう言うものです。さて、そろそろ、嘉くん戻るかな。嘉くんにも話そう」

「嘉に話すのが事後で笑える」



 打ち合わせから、戻ってきた嘉くんに、私が突然、『もみじ饅頭』と『人形焼』作るよ、って言ったら、お決まりの「なして?」が聞けた。嘉くんのソロのーお仕事の後に、続けて今度は三人で打ち合わせがあったのだ。

 詳しい話は後でします、と言って私と遥くんの休憩時間は終わって、次の打ち合わせに入るのだった。



 ずんだ味のもみじ饅頭と人形焼が食べてみたい。試作編とか、販売編とかも考えてあります。

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