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虹の架け橋  作者: 藤井桜
後日談+サブキャラのお話
524/551

約束の冷やし汁無し担々麺*

 お盆に帰省した時に、実家から送ってくれた賢ちゃんと広島市内で『冷やし汁無し担々麺』を食べに言った時の過去話です。



 東京行きの新幹線の時間まで、少し時間に余裕が出来たので、冬に約束していた『冷やし汁無し担々麺』を食べに行く事にした。こないだは、遥くんが食べたいって言っていた仙台の『冷やし中華』を食べたし、好きなものを食べて、おじいさんの事があったので、少しでも気持ちが楽になってくれれば良いと思っている。



「通年おいてあるところって、仙台の冷やし中華食べた『龍亭』と一緒だね」

「うん、夏季限定のところもあるけどね。今回は、冬に行ったところと別にしてみた」



 仙台でも何軒か『龍亭』以外にも何箇所か通年で『冷やし中華』を食べれるお店があるんだよね。同じ様に『冷やし汁無し担々麺』も通年でやっているところがあるんだね。



「夏に辛いものって、更に汗かきそうだね」

「汗をかきながら食べるのも良いかもよ」



 そして、今日は、賢ちゃんが一緒だ。お義父さんもお義母さんも忙しいし、真理義姉は仕事があるので、賢ちゃんが広島まで送ってくれた。接客業ってお盆は関係無いから大変だよね。そう言ったら、うちらだって仕事あればお盆でもするでしょ、って言われた。ここ何年も無かったので忘れていたよ。そう言うと賢ちゃんに笑われた。



「わし、辛いもの得意じゃないんよね」

「え、ごめん。(よし)くんの我儘に付き合わせちゃったね」

「あはは、麻衣ちゃんがなんで謝るけん。よっちゃんは、昔から、いつもこんな感じじゃけぇ、気にしてへんよ」



 でも、嘉くんがこのお店を選んでくれたのには、ちゃんと意味があった。このお店、辛く無いのも選べるのだ。これなら、辛いのが苦手な賢ちゃんでも食べれるね。私も、あまり辛くないのが選べて助かる。



「賢ちゃんって、担々麺は初めて?」

「うん、よっちゃんと一緒じゃ無かったら行く事無かったかもしれんけぇね」

「あれ、でも、辛いもの付き合うんじゃ?」

「担々麺は初めてじゃけぇ、ラーメンとかは一緒に食べに行ったけぇ」

「ああ、なるほど」



 嘉くん、ラーメン、とんこつだけじゃ無くて、辛味噌とかも好きだものね。仙台味噌のラーメンも辛いのを選んでいたことあった。遥くんは、やっぱり、鶏だしの醤油とか塩が多いね。私は、貝だしが好きだよ。



「盛岡がおばあちゃんの実家があるって言ったよね」

「うん、言ってたね」

「盛岡に有名な麺があるんだよ」

「岩手だと、『わんこそば』とか『冷麺』が有名だよね」

「もう一個あるのよ。それが、『じゃじゃ麺』なんだけど、初めて『汁なし担々麺』を食べた時にそれを思い出したんだよね」



『盛岡じゃじゃ麺は、岩手県盛岡市の郷土料理。わんこそば、冷麺と並んで『盛岡三大麺』または『岩手の三大麺』と称される麺料理のひとつである』



 気になった賢ちゃんが調べてくれた。前に、岩手に行ったときには食べなかったんだよね。賢ちゃんちゃんも食べた事はないようです。



「じゃじゃ麺って、うどんじゃけぇ」

「あ、そっか。麺がうどんなの意識していなかった。上にのっている肉味噌が一緒だったから、近いのかと思っていた」

「ジャージャー麺は中華麺じゃけぇ。担々麺と似ているかもしれんけぇね。わしも、『盛岡じゃじゃ麺』一度食べてみたいけぇ」



 隣りの嘉くんが、「麻衣と一緒で賢人、うどん好きだよ」と言っている。ああ、そういう認識か、いつも冷凍うどんを冷凍庫に完備している理由が、簡単に食べれるからなんだけど、好きなもの認定されていた様です。特に、好きとか言っていないんだけどな。



「そっか、麻衣ちゃんもうどん好きなんやね。一緒やね」

「今度、お好み焼きにうどん入ったの食べに行こう」



 いや、お好み焼きは出来れば遠慮したいかな、と言ったら笑われた。嫌いなんじゃ無いよ。でも、うどん入りのお好み焼き気になる。お好み焼き食べに行く事滅多に無かった。嘉くんと付き合うようになって行く機会が増えたけど。ちょっと、一日悩ませて、って言ったら更に笑われた。


 冷やし汁なし担々麺は美味しかったです。もし、来るなら今度もここが良いって、言ったら「なして?」って言われた。だって、辛味が無いの選べるからじゃ無いですか。辛味が無いのが良いのに、山椒いっぱい振ったら意味無いのではと言われたけど聞こえませーん。耳を塞いで言ったら、また賢ちゃんに笑われた。



 麻衣は『うどん』が好きだと思っています。辛いのがダメなのに、付き合ってくれる賢ちゃんは良い人です。

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