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虹の架け橋  作者: 藤井桜
本編
17/415

知り合って初めての誕生日プレゼントを贈る



 十一月の半ば、誕生日が来て、三十七歳になった。歌手デビュー十二年目にも突入。実家のグループLINEで、家族から祝われたがあまり、この年齢になると、嬉しくはない。

 ひと足先に五月に三十七歳の誕生日を迎えた、絵美は、三十七歳のお仲間にようこそ、と毎年同じような、文面のメッセージを送ってくれる。


 そして、絵美は気を遣って、うちの家族が送ってくれる、荷物にプレゼントを同封してくれる。実家からは、主に野菜とかお米、お酒などの地元の特産品ばかりなのに、今年はちょっと違った。まぁ、それも入ってはいる。きっと、男友達出来たの私の話は家族全員知っている事だろう。


 そのお祝いだよと、はっきり言われた。いやいや、何の祝いよ。中には、漆塗りの箸、それも二膳。会津塗りだと思う。私用と浅生(あそう)くん用だ。部屋に来るのも織り込み済みらしい。彼らの誕生日は公で、公表されているので、調べれば直ぐに出る事だ。

 それも、悠兄の長女で、私の可愛い姪っ子の(あん)は知っているだろう。私と浅生くんの誕生日が数日違いだと。絵美からは、津軽びいどろの可愛らしいグラス。こっちは三つ。私とレーゲンボーゲンの二人の分だ。ご丁寧に、イメージカラーをチョイスしてくれている。綺麗な赤、青、紫、気が利いていると言いたくなる。


 きちんと、お酒も入っていた。新酒にはちょっと、早いので、それだけが残念だ。絵美と違って、兄が送ってくれたのは、私と浅生くんの分だけ。きっと、杏が数ヶ月後の古川くんの誕生日に何か、贈る予定でいるのだろう。


 送られてきた、プレゼントを渡すために、二人を呼ぶ。仕方がないよね。送ってもらったんだもの、ちゃんと渡さなければ、そう言うと、古川くんには、それ、何の言い訳なの、と笑われた。

 誕生日に、一つ一つ渡すのは、面倒なので、浅生くんだけじゃなくて、古川くんにも渡しちゃった。もちろん、そのまま、私の部屋で、飲み会になった。

 お土産に、美味しそうなお惣菜も持参してくれた。持参しないと、お酒だけ飲むと思われているらしい。まぁ、そうなんだけどさ。


 そして、今年は少し違った事もあった。レーゲンボーゲンの二人の存在だ。浅生くんからは、リップ筆、地元の特産品だという、色々な筆を作ってる様で、リップ筆をもらってしまった。持ち手が綺麗で、すごく使いやすそうだ。地元と言っても県産というだけで、浅生くんの地元ではないのだが。広島県、筆が有名なのは知らなかった。ちなみに、宮城はそれのセットになる、硯が有名なのです。

 そして、古川くんからは、無くなるものの方がいいだろうと、いう彼の言葉通り、有名なお菓子屋さんのクッキー缶だった。缶もクッキーもとても可愛かった。古川くんの実家、和菓子屋さんと言う事なので、今度はそっちをお願いしても良いですか。


 数日後の浅生くんの誕生日には、紺色で差し色に薄灰色が入った、優しい色合いのマフラーにしました。これから、寒くなるので使って下さい。一月の古川くんの誕生日にも色違いの落ち着いた色合いのマフラーにしました。プレゼント選び、実は苦手なんです。私のも一応、買いました。

 もしも、これから誕生日のお祝いを贈る機会があったら、お揃いってすごくいいなと思う。



 イメージカラー、麻衣→紫、嘉隆→青、遥→赤です。広島は熊野筆、宮城は雄勝硯が有名ですね。なので、毛筆セットです。

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