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見習い盗賊「2」

夜の一話

見てくれる方よろしくお願いします

やるべきことを全部始末して、俺もログアウトボタンを押す。


……


ヤバい!なんと!ログアウトができない!?


ってことがあるわけがないよね。


こんなこ芝居を打って、俺はヘルメットを外す。


ガーデンの隙間から朝の光が透かして、くらい部屋の陰鬱気分を少しだけ払い、俺もやっと昨日から着ていたスーツを脱げる。


適度にシャワーを浴びて、着心地やすいジャージーに着替え、そしてコートを被って出かける。


冬とは言え、雪が降っていないので、外はそんなに寒くではない。


コンビニに足を運び、弁当、おにぎり、カップラーメンなど、いろんなインスタントフードを買って、今後自宅警備生活のために保存食を貯める。


「お会計xxxx円です」


小柄の店員さんが帽子を深くかぶって、声も元気なさそうだ。どうやら一晩の仕事ですごく疲れそう、俺と同じだね、お疲れ様でした。


心の底に挨拶して、俺は家に戻る。


弁当を食べながら携帯をいじって、ツイッターとユーチューブからのメッセージがたくさんある。この一週間ずっと退職のことで忙しいため、全然こっちのことやってなかった。


この前ほぼ毎日ツイッターで呟いていたので、急にいなくなったら皆心配してくれたんだろう。


フォロワーさんたちの暖かいメッセージを見て、感動以外、多少申し訳ない気持ちが湧いてくる。


「心配させてごめんなさい


生きています


レドリーム最高です


そしてプロゲーマーになりました」


こんなツイートを編集してツイッターしたあと、午後一時のアラームを設定し寝る。


……


スマホのアラーム音に起こされて、俺はベッドから降りる。


カップ麺を待っていた間にニュースを見て、今世界ランク一位の人はもうLV18だと。


ヤバい、コイツほんとに人間?


LV15は世界ランク二万くらいかな、どうやら全然寝ないままずっとレベラゲしてる人が結構いる。


その次「NPCにセクハラ!?」という大きなタイトルが俺の目に入る、別のプレイヤーもテストしたのか。タップして動画が流す、やはりNPCの反応がAIぽくて、どう見ても生の人間の感じじゃない。


NPCがただプレイヤーに説教して、このようなことしないでくださいっと。昨日アンナの生々しい反応と全然違う。


おっと、もう三分すぎた、カップラーメンのフタを開いて、インスタントフードのいい匂いが湧いてくる。


たまには不健康なご飯を食べても悪くないよなあ。


一口を吸いて……ちょっと伸びたけど、まあまあおいしい。


食欲を処理したあとヘルメットをつけて、ゲームスタート!


やはりあのNPCの子のことが気にしすぎて、寄り道にアンナのこと見てみようと思って、あの礼拝堂に行っても彼女のすがたが見つからない。


もしくはあれ?特定の時間帯しか現れないスペシャルNPCなの?


じゃあ何でスペシャルNPCがこんな村にいる?別のNPCが一般AIしか載せていないのに、なぜ彼女だけがあんな生々しい反応が出てくるの?


それに彼女のキャラモデルがさすがに繊細過ぎて、遠くから見ると大した違いがないけれど。近くに見ればわかる、髪の毛の繊細さ、服の作り、どれも他のキャラより一段レベルが高い。


いろんなことを連想して、一つだけ確かめることがある。それはアンナ絶対ただのNPCじゃないって。


彼女がこのゲームのメインキャラか、あるいはスペシャルクエストを持っているNPCかもしれない。

そう考えても、今のところ俺ができることはないので、とりあえずオルティアに戻る。


レオン村と違ってオルティアにたくさんの店がある。


そういえば人間の種族スキルが「商売得意」だって、何が試しに買ってみるか。


おお!この武器屋さんがアンコモン品質の武器を売ってるんだ、俺が装備できそう。


価額は……銀貨20枚!?


銀貨3枚しか持っていない俺が消費できる店じゃなさそうだなあ。



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