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 ──王女の私室から、ネリーの怒鳴り声が聞こえてくる。

 「親の仇みたいに」とティナは言っていたが、まんざら大げさな表現でもなかったらしい。田舎の村娘が何をしでかしているのか、時々悲鳴のようなものも混じっているが、鋭く尖った声で出されているものの大半は、「おやめなさい」「そうじゃない」「信じられない」という否定の言葉ばかりだった。

 ティナも大変だな、と閉じられた扉越しにそれらを聞きながら、俺は思う。

 今まで国の片隅で、弟と二人でつつましい暮らしをしていた娘に、いきなり王族としての作法や威儀が身につくはずもない。出来ないで当たり前、というところから始めて然るべきなのに、ネリーの口から飛び出すのは、二言目には「クリスティーナさまとはまったく違う」だ。そりゃ違うに決まっている。

 ティナの顔があまりにも王女に似ている、というのが、そもそもネリーには気に喰わないのだろう。それはティナ本人にはまるで罪のないことなのだが、ネリーにしてみれば、それでさえ不遜、身の程知らず、ということであるらしい。

 ……いや、というか。

 きっとネリーは、誰よりもクリスティーナ王女に対して、自分の中の怒りを吐き出したくてたまらないんじゃないかな。あれほど心を込めて誠心誠意仕えた自分を無視して、近衛隊の男と逃げ出した王女に、なぜどうしてと問い詰めたい気持ちは、誰よりもあるはず。

 しかし、たかが侍女頭にそんなことが出来るわけがない。言葉にするのは無論、思うだけでも許されないと、自分で自分を戒めてもいる。ランス隊長と同じく、ネリーもまた、頭が固くて融通の利かない忠義者だ。

 その鬱屈がはけ口を求め、一気に王女によく似たティナに向けられている、としか思えない。ヒステリー、とティナは評していたが、それどころじゃなく、憎悪に近いものだ。対象となったほうにとっては、そりゃたまらないだろう。


「その動き方はなんです! さっきも言ったでしょう、空気を乱さずゆっくりと!」

「そんなこと言ったってネリーさん、空気なんて目に見えないんだから乱れようがどうしようが、あたしにはわかりっこないじゃない。外の吹雪と比べたら、こんなの大岩の端っこを針で引っ掻くようなものでさ」

「お黙りなさい! その減らず口をやめなさいと何度注意すればいいの?! 大体その口の開け方はなに?! 下品な──」

「だって教わったおちょぼ口じゃ、せいぜいティースプーンくらいしか入れられなくて、なんにも食べられないんだもん。王女さまっていうのはぜんたい、何を食べていらっしゃったわけ? カスミ? 言っておくけどあたしは人間だからそんなの無理よ。だって王宮っていうのは窮屈だけど食事は豪華だから毎日嬉しくってしょうがないくらいだし。この仕事が終わったらあの柔らかいパンを二つ三つお土産にもらえないかと思うんだけど、そういうのって誰に頼めばいいのかしらね?」

「お黙りなさい!!」


 しかしティナも懲りないというか、負けてないよな。

 こうして私室の前に警護として立っている俺でさえ、耳が痺れてきそうな音量だというのに、身を竦ませるどころか一歩も引いていない。ネリーの叱り方は一方的で居丈高なため、侍女たちもしょっちゅう泣かされるという話だが、ティナは二倍三倍にして堂々とやり返している。

 両親を亡くし、病弱の弟を抱え、一人身を粉にして働かざるを得なかったという厳しい環境で育ってきたティナにとっては、ネリーの怒声など、短い春の間に吹く風くらいにしか感じられないのかもしれない。

 この扉の向こうで、ネリーの血管は今にも切れそうになっているんじゃないか。

 その姿を想像して、俺は思わず、笑いを噛み殺した。

 本物の王女がいた頃も、ちょくちょく賑やかな声が廊下にまで洩れてくることがあったけどな。それはこんなにも元気のいいやり取りではなくて、王女が友人たちと朗らかに笑い戯れる声だった。

 外は雪ばかりでつまらないからと、他の令嬢たちを招いて、ゲームに興じたり、お茶会を催したり。それはそれは楽しそうな王女と令嬢たちの笑い声が扉のあちら側から聞こえてくるたび、綺麗な小鳥がさえずってここだけ春の訪れを告げているようだと、目を細めて話す隊員も多かった。

 ……俺はそれを、苦々しい気分と共に聞いていたものだっけ。



 少しして、俺の耳は複数の足音を捉えた。

 束の間の過去の追憶から心を現実に引き戻し、全身を緊張させる。

 王女の不在と、王女そっくりの顔をした娘が王宮内に入ったことは、ごく一部しか知らない極秘事項だ。よって、王女の私室の近辺は、誰も近づかないようにという措置が取られている。いくらネリーが外に聞こえるほどの大声で怒鳴り散らしても、それを聞き咎められるような範囲に人は入って来られない。そのように手配しているはずだった。

 それが、聞こえる足音は、迷いもせずにこちらを目指してまっすぐ向かってくる。来るのはランス隊長か、それとも他にこの計画を知っている誰かか。

 それとも、周囲に配置している近衛隊員が止められないような相手か。

 剣の柄に手をかけた警戒態勢で、廊下の向こうに目を凝らしていた俺は、その推測が当たっていたことを知った。

 柄から離した手を自分の胸に当て、頭を下げて礼を取る。


「……これは、フレデリック王太子殿下」


 すたすたと歩いてきた王太子は、俺の前で足を止めると、正面から向かい合い、背中を反らせてふんぞり返った。

 威張ってそうしているわけではない。そうでもしないと、俺と目線が合わせられないからだ。俺はわりと長身のほうで、対する王太子は、頭が俺の胸のあたりに届くくらい。

 なにしろまだ十二歳だからな。

「そこをどけ、ロイド。中に入る」

 眉を上げてきっぱりと言う王太子に、俺は柔らかい微笑を浮かべた。

「困りましたね。そう仰られましても、事前に何もご連絡を頂いておりませんでしたし……王女殿下はただいま具合がお悪いということで伏せていらっしゃいまして、いくら王太子殿下でも、すぐにお部屋にお入れすることは出来かねます」

 足音が聞こえたその瞬間に、扉の下部を蹴飛ばして合図してあるので、さっきまで聞こえてきていたネリーの声はぴたりと止んでいる。中でも、固唾を呑んでこちらの様子を窺っているだろう。

「ふん」

 王太子は、俺の言葉を聞いて、皮肉げに唇の片端を上げた。

 十二歳の子供とはいえ、次代の王となるフレデリック王太子は、非常に才知に優れた英名な人物であるという評判で、その分態度もかなり大人びている。


「具合が悪いとはどなたのことだ? 姉上か、この部屋の中にいる誰かか」


「…………」

 俺は口許の微笑を引っ込めた。

 王太子は今回の一件を知らされていない、という話だったが、どうやらその情報は修正したほうがよさそうだ。王か王妃がうっかり口を滑らせでもしたか、それともこの賢さで自ら探り当てたか。

 王太子の後ろにいる二人の近衛隊員は、どちらも揃って怪訝な顔をしている。こちらはまだ事情を知らないようだ。

 少し考えて、俺は決断した。

 王太子が何も知らないのならこの場所から遠ざけさせる手段はいくらでもあるが、すでに知っているのなら話は別だ。王太子は大人顔負けの見識と頭脳を持っているし、事態がここまで進んでいる以上、下手に騒ぎ立てれば自国の危機を招くだけだということくらいは理解しているだろう。

 それならいっそ、味方に組み入れたほうがいい。


 いや、味方になるかどうかは、あの娘の手腕にかかっているんだが。

 ここは賭けだ。


「──王太子殿下がご心配してわざわざお見舞いにいらっしゃったということなら、王女殿下もお喜びになられるでしょう」

 俺がそう言うと、王太子は眉を上げたまま頷き、背後に控えている近衛隊員たちを振り返った。

「ご病気の姉上は、さぞ人の気配に敏感におなりなのだろう。なにしろここまで過剰に人払いされているくらいだからな。その姉上に、これ以上ご負担をおかけしては申し訳ない。お前たちは少し離れた場所で待機しているように」

 口調が厭味ったらしいので、隊員たちが少し戸惑っている。もちろんその厭味は、俺に向かって言われているものだ。

 王太子は俺をじろりと睨んだ。

「ロイド、入室を許可する。一緒に来い」

「……は」

 俺は王太子に続いて、王女の私室に入っていった。



          ***



 部屋の中では、顔色を青くして恐縮しきったネリーと、きょとんとした表情のティナが、王太子を出迎えた。

「……まったく」

 ティナの顔を見て、王太子がこれ以上はないほどの苦りきった声を出す。

 スカートの裾を摘み、腰を低くしているネリーは、頭を下げたままひたすら身を縮めている。恥ずかしさと申し訳なさとで、顔も上げられない、ということだろう。

「一体、こんな馬鹿げたことを思いついたのは誰だ? ランスはここまで愚かな男ではないと思っていたが」

 まったくもって、その通り。ランス隊長は俺と同じで、この計画に真っ先に反対した一人だった。

「国王陛下のご命令で」

 俺が短く告げると、王太子は深々とした息を吐き出した。

「表面だけ取り繕っても、しょうがないだろうに。あの方は思考が浅……いや」

 さすがに憚られるのか、もごもごと濁したが、王太子の言いたいことはよく判る。十二歳の王太子がしっかりした考えを持っているのは将来のキルヒリア国にとっての幸いだが、そもそも現在の国の命運が風前の灯の状態だ。

「おまえ、名はなんという」

 王太子に訊ねられても、ティナはまだそちらを見返してじっとしている。なんでそんなに反応が鈍いんだと訝って、気がついた。

 そうか、王宮内にいる人間なら知っていて当然のことでも、ティナには判らないんだ。ネリーに対して、「出来ないで当たり前、というところから始めて然るべき」なんてことを言えた義理じゃなかった。

「……こちらはクリスティーナ王女の弟君、フレデリック王太子殿下であられる」

 ゴホンと咳払いしつつ俺が言うと、ようやくティナが目を見開いた。そりゃ、田舎の小さな村では、王女の顔を知っている人間がいないと同様、王太子の顔を知っている人間もいないよな。

 そしてティナは、ネリーと王太子の態度で大体のことも察したらしい。動揺することもなかったし、下手な弁解をすることもなかった。図太いだけあって、肝も据わっている。


「ティナと申します。王太子殿下」


 ネリーと同じようにドレスの裾を摘み、片足を引いて片足の膝を曲げる跪礼をする。いかにも慣れていないらしく、たどたどしいが、一応形にはなっている。本を頭に乗せていた甲斐くらいはあったか。

「……ティナ?」

 王太子が眉を寄せた。俺と同じことを考えているらしい。

「この娘の本当の名前です。ティナ・メイシー。キルヒリアの北東の端にあるダウニールという村の出身です」

 ティナが、あたしそれあんたに教えたっけ? という顔をした。それくらい、ちゃんと確認済みなんだよ。

「年齢は」

「十八です」

「……まさか双子ということは」

「ありません。ランス隊長がそれは絶対にないと断言しておりました」

 俺もしつこいくらい隊長に問いただしたからな。この偶然の一致は、どこまでも神の悪戯、ということだ。

「よく似てる。姉上はもっと品があったが」

 まじまじとティナの顔を見て、王太子は感心したように言った。

 品がなくて悪かったわね、と思っているのか、ティナが唇を尖らせる。お喋りがしたそうに頬がむずむずと動いているが、なんとか押し留めているらしい。そのまま止めていろよ、と俺は内心で思った。

「まあいい。娘……ティナ、か」

 頭の中のあれこれを吹っ切るようにして、王太子がティナに向かって口を開く。若干、名前が呼びづらそうだ。


「とにかく、このくだらない茶番はもうお終いだ。おまえはさっさと荷物をまとめてこの王宮を出ていき、そのダウニールとかいう故郷に戻ることだ」


 すっぱりと言われて、ティナは目を瞬いた。ネリーがようやく顔を上げて何かを言いかけたが、王太子に鋭い視線を向けられて、口を噤む。

「もうお終い、ですか」

「そうだ」

 自分が知ったからにはこんなことはもう続けさせない、という決然とした調子が込められている。俺は外に出てくるものを呑み込むため、顔を逸らした。

 王太子のその意見自体には、賛成だ。

 しかし、今となっては……

「でも」

 ティナは首を傾げた。王宮から離れたところで暮らしているとかえって無頓着になるものなのか、それともティナのもともとの性格なのか、王太子相手でも緊張したり委縮したりする様子はなかった。


「あたしはランスさんにこの仕事をもらったんだから、他の人が勝手に辞めさせることは出来ないと思うんですけど」


 ネリーの顔から血の気が引いた。ティナの返事は、言葉遣いも中身も、王太子に対するものとしては、あまりにも礼を失していると思ったのだろう。

 王太子は、そのぞんざいな口調よりも、言われた内容にムッとしたらしかった。

「僕は王太子だぞ」

「それは聞きましたけども」

「ランスは僕に仕える立場の人間だ。僕がそうしろと命じたことに関して、ランスが異を唱えるようなことはない」

「でも、ランスさんは王女さまの近衛隊なんでしょう?」

「近衛隊そのものが王家の臣に属するものなんだ。近衛隊が忠誠を誓うのは王族というものに対してであって、王族の一人一人ではない」

「うん、それでランスさんは、王さまの命令で、あたしをここに連れてきたんですよね? そのあたしが突然ここからいなくなったら、ランスさんは王さまに怒られちゃうんじゃないかな。ロイドも、ネリーさんも」

「…………」

 王太子が言葉に詰まる。

 俺も驚いた。


 それなりに冷静に物事を見られる娘だとは思っていたが、そこまで把握できていたのか。


 しばらく次に言うべきことを探しているようだった王太子は、結局それが見つからなかったらしく、そのまま黙り込んでしまった。予想外の指摘をされて、怒るでも屁理屈を並べるでもなく、素直に恥じ入るあたり、まだやっぱり子供なのだろう。

 気まずい沈黙を破るように、ティナがにこっと笑いかける。

「あの、王太子さま」

「……なんだ」

 少しバツが悪いのか、王太子の声は不機嫌に聞こえるくらい低い。

「あたし難しいことはよくわからないんですけど、もし王太子さまがイヤでなければ、少しお話してもらえませんか。なにしろあたしこの部屋から出ちゃいけないってうるさく言われてるし、一日中ネリーさんにガミガミ怒られてちょっと疲れてて、いい加減気分転換がしたいなーっていうか、それにあの、あたしには弟がいるんですけど、十歳なんですけどね、その弟が王太子さまによく似ていてなんだかものすごく嬉しくなっちゃって、ちょっとお喋りできたら楽しいだろうなあって」

 ティナと王女がここまで似ているのだから、弟と王太子が似ていても不思議ではない。

「お喋り?」

 王太子は少しぽかんとしていたが、ネリーは、んまあ! というように眉を吊り上げた。

「なんてことを……! 王太子殿下に対してその口のききよう、お喋りの相手とはなんですか! それに、よりにもよって殿下を自分の弟と比べるなど、不敬ですよ! 畏れ多くもフレデリック王太子はキルヒリア王国の」

 と、血相を変えて叱りつける。なるほど、こうやって「ガミガミ怒られ」続けたら、確かに疲れそうだな、と俺は納得した。

 ティナとネリーの顔を見比べ、王太子がぷっと噴き出す。

「……そうだな。僕は姉上の『お見舞い』に来たのだし、そうそう早く退出してはまた変な噂が出るだろう。ネリー、お茶を淹れてくれ」

「で、ですが、王太子殿下……」

「僕もこの国の民の生活というものを、ティナに聞かせてもらいたい」

 重ねて言われれば、もうそれ以上反論することは出来ない。ネリーは渋々頭を下げて、支度にとりかかった。



 それからしばらく、王太子はティナの目まぐるしいお喋りに付き合わされることになった。

「王宮の外では、人はみんなこんなにも早口なのか」

 と感心していたが、それはおそらくティナだけの特質だと思う。

 いろんなことを聞いて、いろんなことを話し、いろんなことに驚いて。呆れたり、ティナに年下扱いされるのを不満そうにもしていたが、こんなにも楽しそうな王太子を見るのははじめてだった。

 笑うと、ちゃんと年齢相応の幼さが滲むんだな、と俺は思った。



          ***



「悪かった、ロイド」

 部屋を出て扉を閉めてから、王太子がぼそりと言った。

 王太子付きの近衛隊員たちは少し離れた位置にいるので、ここまで音量を下げれば声は聞こえない。俺は曖昧に「いえ」と返すにとどめた。

「……確かに、今となっては、もう遅い。下手に掻き回すと、余計な死人が出てしまう。僕が考えなしだった」

「いえ」

 もう一度、同じ台詞を口にする。「余計な死人」という部分に、暗い方向に向かいそうな心を、なんとか引っ張り戻した。

 人よりも賢いこの王太子には、きちんと大局が見えているのだろう。

「あの娘は、他人のことを考えられる優しさがあるな」

「そのようですね」

「──姉上にもああいうところがあればよかったんだが」

 呟くように言って、目を伏せる。俺は少し迷ってから、口を開いた。

「王女殿下も、優しいところはたくさんおありですよ」

「そうだな。優しくて愛らしくて屈託がなくて、春の花のようだと皆に称賛されていたからな。何かに対して怒ったり、腹を立てたりすることもない。僕に対してもいつだって、優しく微笑んでいらした」

 台詞とは裏腹に、その口許は歪んでいる。

「微笑んで、それだけだったがな」

「…………」

 俺は何も言わなかったが、王太子も別に返事は期待していないようだった。

 顔を上げ、まっすぐ前を向くその目には、決意の光が宿っている。

「片方の鳥は鳥籠に、もう片方の鳥は野に放す。いいな、ロイド」

「御意」

 俺の返答は、ちょっとばかり語調が強くなっていたらしい。王太子はちらりと俺を見上げ、にやっと笑った。

「おまえも、あの鳥の声が気に入ったか」

「何のことか、判りかねます」

「ふん、まあいい。僕はこれから、頻繁に『見舞い』に来る。何かあったらすぐ僕にも知らせてくれ。父上と母上には内密にな。連絡手段は追って指示する」

「──承知いたしました」

 俺が頭を下げると同時に、王太子は足を動かし歩き去った。

 遠くなっていく三人分の背中を見ながら、俺はひとつ、息をつく。



 とりあえず、花は味方を一人、手に入れた。

 小さいけれど、大きな味方だ。






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