The last man ~人類最期の~
鬱蒼とした森の中を獣の声が響き渡る。
「グルルルルルルルルルル……っ!!」
そしてその声を聞きつけた仲間の獣たちがそちらへ向かう。
ここは南半球最後の楽園と呼ばれるジャングルの奥深く。
地球上では長い間核戦争が続きどこの国でも植物すらまともに成長しなくなってしまった。
そして唯一戦争を免れたのがここ、マダガスカルだった。
海に浮かぶ孤島マダガスカル。
核戦争の渦中を唯一免れた国マダガスカル。
そこには地球上で唯一天然資源があり唯一生を感じられる場所だ。
そしてそこに私は住んでいる。
戦争により妻と子、そして私の趣味をすべて焼き尽くされ、精神状態が不安定なまま戦争に駆り出された私は、アフリカの前線だ戦わされた。
核戦争なのに、歩兵として……
不思議な話ではあるがこれが現実なのである。
そして大敗を期したわが軍は散り散りとなり、一週間もの間アフリカの大地をさまよった。
空腹も限界に達し意識がもうろうとし始めた。
そんな時、私の耳に微かに聞き覚えのある声が聞こえた。妻の声だった。
「海岸線に沿って歩いてみてください。きっとあなたの命を救う何かがありますから。」
それを聞いた私はすぐに海岸に向かったするとそこには我が国の船があった。
「おぉ~~~い!! おぉ~~~~い!!!」
いくら呼びかけても何も応答がないので私はもっと近づこうと思った。
そして海に飛び込んだ瞬間……
大波にもまれ、気が付けばこのありさまである。
「チチチチチチチチチ………」
本日も晴天、空腹も限界。
世界でたった一人の人間となった私は、今日も食料めがけて突き進む!!!
なんかわけのわからない短編ができました。
これからはメインの小説更新していく傍ら、短編もできるだけ毎日投稿していこうかなぁ……