詩 屑の性
潰れた目で見る刹那の快楽、何と嬉しき事だろう。
空に放った破魔矢に付いた、神馬の末路見る様だ。
正邪問わず、性問わず、聖者軽んず夜宴での、煮える人形見る様だ。
ああ、生への執着削がれ落つ、真黒に染まる其の瞳、どうか皆まで届けておくれ!
亡骸記録へ映そうが、永遠を得るなら本望だろう!?
沈め、沈めや、地へ沈め!
愛しき神の御許へと、至る魂、審判の日まで!
靫葛の誘惑に、溺れ身窶す蜂の態、何と愉快な事だろう。
普段は利口ぶる癖に、強者の如く振る舞う癖に、哀れな最後を迎え死ぬ。
終に死悟り翅を鳴らせど、妹に苦渋は伝わらぬ。
姉は死など見慣れたというように、羽音響かせ、家族の元へと。
けれども君は、満足だろう?
思い半ばで親類へ、捧げた心の尊さは、馬頭琴奏でる牧歌をも、幾多の名うての主人公達をも、超える偉業さ、永劫に!
歴史となった其の体躯、誰もが求むに決まってる!
だから死屍など、全てを晒せ!
此の世に幸を齎して、君を永らく語る為!
それが使命さ、君達の!
ああ、虚ろの魂達よ!
愛しき神の御許へと、輝き昇るさ、審判の日には!