煙に巻かれて
早く強くなりたいと思った、タネマキは怪我が完治する前にイッタンモメンの里を後にして、地雷也から困ったら訪れるようにと伝えられていた、ヤオビクニの里を目指すことに。
ヤオビクニの里を目指すことにした俺は、歩き出してすぐにある重大なことに気づいた。
「ヤオビクニの里の場所、知らねぇーー!!!」
親父から「困ったらヤオビクニの里に行け」とは言われていたが、詳しい場所までは聞いていない。
どうする……一旦戻るか?
そう考えながら歩いていると、いつの間にか辺り一面が真っ白な煙に包まれていた。
「急に霧が出てきたな……」
視界は悪く、下手に動くのは危険だ。
俺はそう判断し、霧が晴れるまでその場で休むことにした。
――数十分後。
霧が薄れていくと同時に、目の前の景色が姿を現す。
だがそこは、霧に包まれる前とはまるで別の場所だった。
「……ん? どこだ、ここ!?」
「やあ、大きな忍くん」
声と同時に、空間が揺らぐ。
煙をまとい、宙に浮かぶ一人の男が、ぬるりと現れた。
「誰だ、オマエ!!」
「はじめまして。僕は霧ヶ峰才幸。君に興味があってね、少しお話ししようと思ってさ」
「俺は興味ねぇ。ヤダね」
「ふーん……僕が“四天忍”だと知っても、かな?」
「……なっ!?」
今、四天忍って言ったか?
九忍将の邪苦刃よりも上――最強の忍者の一人。
ダメだ、全く勝てる気がしねぇ。
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。そんなに怖がらなくていいよ。ほんの世間話をするだけさ」
霧ヶ峰は、薄く不気味な笑みを浮かべながら語りかけてくる。
「君のその大きな身体……忍苦岩によるものだよね?」
忍苦岩のことを知っている……?狙いは何だ。目的は…
「さ、さぁ……どうだろうな」
相手の腹が読めない以上、無闇に情報は渡せない。
「ふぅーん、そうなんだ。ありがとう」
……今、礼を言った?
「じゃあ、お話してくれたお礼にヤオビクニの里に送ってあげるよ。行きたいんでしょ?」
「な、なんでそれを!?」
次の瞬間、霧ヶ峰の身体から大量の煙が噴き出した。
視界が再び白に塗りつぶされる。
――数十分後。
煙が晴れたとき、俺は小高い丘の上に立っていた。
眼下には、海岸沿いに広がるひとつの里。
「奴は、何だったんだ……?」
ここは……ヤオビクニの里なのか?
考えても答えは出ない。とりあえず今は、里まで送り届けてくれた、奇妙だが“親切な人”だったと思っておくしかねぇ。
「よし、気を取り直してっと」
俺は丘から里を見下ろし、気合を入れ直す。
「この里にいる“何でも知ってる”っていう人、探しに行くぞー!」
第三章 ヤオビクニ 始まったよ。
四天忍が出て来ましたね。霧ヶ峰才幸くんは何が狙いでタネマキに接触して来たのか気になるよねー!俺も気になるー!
ここで忍コソコソ噂話、イトマキはイッタンモメンの里で作られた服を、内向的な里の人たちに変わって里の外に売りに行き食料や農具、調味料などを調達しているから、みんなから信頼されているんだって。




