92 モンペリエ
フラン国南部都市「モンペリエ」
フランス南部にある学術都市。大変古くからある「モンペリエ大学」は医療分野で特に有名。
ヨーグルト船医の紹介で偉い教授に会いに来た。
「とても偉い教授なので、くれぐれも、くれぐれも、くれぐれも失礼の無いようにお願いしますね。」
「わかったのじゃ。」
「俺様にかませろ。」
「はい!わかりました。」
そして、偉い教授の部屋の扉を蹴破った。
「俺様が来てやったぜ。」
「妾もいるのじゃ。」
「わた、、あたしも来ました。」
「とても元気だな。儂が偉い教授だ。」
「ギリシアから来たヨーグルト船医です。」
「俺様は俺様だ。」「妾のなのじゃ。」「あたしです。」
「何やら新しい商売の勧誘だと聞いたが?」
「モーリシャスに妾の学校を作るのじゃ。そこで教鞭をとって欲しいのじゃ。」
「おやおや、この偉い教授である儂を招くとは、さぞかし立派な学校なんだろうな。」
「孤児に船乗りの技術を教える学校だ。」
「孤児!?船乗り!?何を言ってるんだ!?儂はあの「オナカヨクナール」を作りあげた病理学の世界的権威だぞ?」
「ほぅそれはすごい、あの有名な「オナカヨクナール」を。」
「わた、、あたしが勤めていたリオンの孤児院ではお腹が痛くなった子供には「オナカヨクナール」を飲ませていました。」
「はい、「オナカヨクナール」はとても良い薬ですね。」
「妾も大好きなのじゃ。」
「「オナカヨクナール」は下剤です。腸の水分吸収を抑制して、便を柔らかくするのです。お腹の中の悪いものを体の外に出すための薬です。」
すると教授特有のアレがはじまった。
「ばか者!!知ったような口を聞くな「オナカヨクナール」は消化器の内壁を整えたり、不足する水分を補ったり、複合的な効果があるのだ!」
「もちろん、それらの効果もありますが、期待されている主効能は下剤です。薬事法の審査もそれで通ってます。」」
「何もわからぬ政府が勝手に作った分類分けに意味などあるものか!」
「医療研究の第一人者や臨床医師達でつくる第三者委員会の監修のもと作られた分類分けですね。」
「政府や企業のお抱え医師どもで作った第三者委員会だろ!仕事をしてますと外部に見せる以外の意味などあるものか!」
なぜだか、ヨーグルト船医と偉い教授が口喧嘩を始めた。
「話がそれているのじゃ。妾の学校の話に戻すのじゃ。」
「つまり、私たちの学校ではお腹が痛い子供のために「オナカヨクナール」をフラン国から輸入するなんて馬鹿げているのです。」
「腹痛の子供に「オナカヨクナール」を処方するのは間違っていない。世界中どこでもだ!」
「だから。コストの話をしているのです!」
「金金金!それでも医師か!!?」
「医師でも無い方は黙っていてください!」
「儂は専門指導医だ!!」
「わた、、あたしは医師ではないですが発言よろしいですか?」
「ふん。」
「どうぞ。」
「あの、いま現在、アフリカの子供たちはお腹が痛くなったらどうしてるのでしょうか?」
「ある植物の根っこを煮込んだ液体を飲んでますね。」
「ふむ。効果の試験はすませているのだろうな?」
「そんな事している訳がないじゃないですか。」
「な!?なんと野蛮な。ヨーロピアがアフリカに文明の光を差してから何百年たつと思っているのだ!?」
「彼らはそうやって生きてきたのですよ。」
「それが野蛮だと言っているのだ!子供の健康や健やかな成長に悪い影響があったらどうするのだ!?」
「どうもしませんよ。死ななければ何とかなるでしょう。」
「貴様、それでも医師か!?医師の誇りはどうした!?」
「アフリカの地では医師の誇りなんて無価値です」。
「医師に誇りがなければ、誰が人々の健康を守るというのだ!?」
「知っていますか?「オナカヨクナール」の臨床試験はアフリカでおこなわれたのです。アフリカの現地の人達や西洋人が奴隷にした人達に対して処方して、悪い効果が見られなかったからヨーロピアで販売の許可が降りたのです。」
「人体への影響を調べる臨床試験はおこなわなければならない、たまたまアフリカで試験を実施しただけだ。」
「たまたまね。私たちが作る学校の子供たちをモルモットにはさせませんよ。」
「言うに事を欠いて我々を愚弄するか!!」
偉い教授はプンプン怒って、俺様達は部屋を追い出された。
「せっかく勧誘に来たのに怒らせすぎなのじゃ。」
「貴様は勧誘が下手糞だな。」
「いいえ、アレはアレでいいのです。」
「のじゃ?」「?」
すると研究者らしい男が話しかけてきた。
「あ、あのー」
「ほらね。」
「すごいのじゃ!なぜ研究者が話しかけてくるとわかったのじゃ?」
「偶然たまたま話しかけられたのでソレっぽく反応しただけですよ。」
「次から妾も真似するのじゃ。」
「とりあえず研究者さんの話をききましょうよ?」
「そういうのいいから早く言え、」「聞くのじゃ。」
「僕はアフリカ大陸の植物を研究しているのですが、、」
「合格!」
「採用なのじゃ!」
「え?」
「三食昼寝付きなのじゃ。お給金もちゃんと払うのじゃ。」
「将来は幹部候補と考えている。」
「わた、、あたしが子供の世話の仕方を一から丁寧に教えます。」
「いえ。もし、マダガスカル産の巨大植物の種子をお持ちだったらわけてほしいなと、、」
「その話は今は禁句なのじゃ。。」
「ドラコ。。。」
「話せば長くなるのじゃが、、、」
俺様達はマダガスカル産の巨大植物の果実をドラゴンの卵と勘違いして、孵化する日を待ちわびながら丁寧に世話していただが、ある日、イギリ女王国からきた「ドラゴン提督」に身柄を攫われてしまったのじゃ。
「と、いう事があったのじゃ。」
「なるほど、であればコレが役に立ちますね。」
男が一枚の紙を差し出した。そこには、
『ドラゴン提督の船を攻撃しても罪に問いませんbyイギリ女王国女王』
「のじゃ!「ドラゴン提督」討伐の許可状なのじゃ!!」
「本物の女王のサインだ。はじめて見たぜ。」
研究員の男が前髪をかきあげると、そこには「008」と書いてあった。
「私の雇い主からの依頼で、またご一緒させてもらいますよ。」
「また?」「誰だ?」
謎の男を仲間に加え、俺様達の航海は続いていくのであった。




