82 ニューリューベック
北米大陸自由都市「ニューリューベック」
北アメリカ大陸東岸ハドソン川の河口部に位置する「新生ハンザ同盟」が管理する港町。読者の世界では「ニューヨーク」と呼ばれている。
~俺様の商会の会議室~
「第一回「妾の商会運営会議」開催するのじゃ!!」
「「俺様の商会」も大きくなってきたな。」
「私がワイン博士ですが、「ワイン博士商会」の今後が楽しみです。」
「俺の。」
「ぴー」
「ぴーちゃんは「「ぴーちゃん商会」が今後、発展していくために新大陸の将来を見越した産業への投資がが必要であろう」と言ってる。」
「ぴーちゃんは賢いのじゃ。」
「ぼ、僕は珈琲博士ですが、いまのところ「珈琲」部門は順調です。か、各地の契約農場主のから買い付けている「珈琲」の売買で利益がでています。と、特にジャマイカの「ブルーマウンテンコーヒー」は大きな儲けを生んでいます。」
「「ブルマン」は情勢が不安定だからこその利益なのじゃ。」
「「ジャマイカ」はこの先ずっと不安定だろうな。」
「妾達は死の商人じゃないのじゃ。戦争の引き金になりかねない投資はしないのじゃ。」
「で、では政情安定している場所で直営の農場を経営しませんか?こ、「珈琲」は今後も売れ続けますよ。」
「私がワイン博士ですが、直営の農場を作るなら「ブドウ畑」がよいです。「ワイン」は今までずっと安定して消費されてきたヨーロピアに人々に無くてはならないものなのです。」
「乳を絞る牧場がよいですね。「ヨーグルト」で人々が健康になれば、消費者の人数は増え続けるのです。人々の購買力を高めることが私の商会の発展につながります。」
「各国の入植地の酪農の状況はどうなのじゃ?」
「この北アメリカ北部地域では食料生産が安定してきています。自分たちが食べる食べ物と都市部に運ぶ食べ物が余り気味で、価値の高い作物の生産に移行した農家も多いですね。酪農もその選択肢の一つとして増えてきている状況です。」
「郊外に「ヨーグルト工場」を建設中なのじゃ。乳が安定して生産されているなら、ここを「ヨーグルトピア」にしてもよいかもしれないのじゃ。」
「!是非!!人々が健康に暮らしていけるヨーグルトの楽園を作りましょう。」
「となると、アレが必要になりますな。」
「アレだな。」「アレか―。」「アレはやっかいですね。」「アレな。」
「のじゃ!?アレとは何じゃ!?」
「アレですよ。」「ぴー」「アレですな。」
「いつものアレの事っすよ。」
「シチリアの若衆はわかっておらんじゃろ!言ってみるのじゃ!!」
「え、自分は、、、もちろん、わかっているっす、、よ?」
「そういうのいいから早く言え!」「言うのじゃ!!」
「良質な筋肉を作るために必要なものがあるっす。「硫黄」と「硝石」と「炭酸ソーダ」っす。」
「それだ!!」
「どれなのじゃ!?」
都市国家「ヴェネツィア」が大きな力を持ってきた要因の一つに上質な「ガラス」製造技術の独占がある。
長い間、近隣のムラーノ島に職人とその家族を幽閉し技術の流出を防いでいたのだが、各国の盗用や引き抜きにより各地で製造されるようになってきた。
ガラスの製造に必要な「炭酸ソーダ」はスペインや中東でよく採れるため、それらの地域がガラスの主要産地になっていた。
「ガラスなんて何処にでもあるのじゃ。この新大陸でもみんな使っているのじゃ。」
「「ワイン」の輸出が盛んな国は「ガラス」の産地でもあるのです。」
「のじゃ?」
「「ガラス」はリサイクル性が高いので再利用が可能なのですが、「ガラス」を作れない国は「ガラス」に入った「ワイン」を輸出すると、国内の「ガラス」が不足するのです。」
「「ガラス」を輸入すればいいのじゃ。」
「輸入するほどではないのです。なぜなら、「ワイン」を輸入すれば「ガラス」が手に入るのですから。」
「それはよかったのじゃ。問題ないのじゃ?」
「その結果、国内に「ワイン」が過剰に供給され、「ブドウ」が育たなくなるのです。」
「ふむ、「ガラス」だけ買うから大丈夫なのじゃ。」
「「ワイン」を買えば「ガラス」が手に入るのに、「ガラス」だけ買うのか?」
「「ワイン」は自分で作れるからいらないのじゃ。他所から買う「ワイン」の値段には「ガラス」代が上乗せされてるのじゃ。」
「自分で作った「ワイン」も「ガラス」に詰めて売るのですから「ガラス」代は上乗せされます。そもそも、どこにでも普通にあると思われている「ガラス」のことなど買い手は考えないのです。」
「現在、新大陸では「ガラス」不足の兆しが見えています。」
「植民地経営のモデルケースに採用されている「砂糖」が過剰供給され値崩れを起こしてまして、利益をだすためにみんなが「ラム酒」の製造をすすめているのです。」
「ラム酒は「ガラス」の瓶に詰めるのじゃ。。」
「はい、安い「ラム酒」をヨーロピアに売って。高い「ワイン」を買っている状況です。」
「「ガラス」か。」
「妾の商会には「ガラス博士」はおらんのじゃ。」
「この「ニューリューベック」にも一応「再生ガラス工場」はありますよ。」
「連れてくるのじゃ!」
「は?」
「「ガラス」の事を知るために、ガラス工場長を連れてくるのじゃ!!」
「ごぶー!!」(あいあいさー)
船員たちがバタバタと出て行った。
しばらくすると、縄で縛られた男が運ばれてきた。
「うーーー。うーーー。」
「猿ぐつわまでされてるのじゃ。」
「おい貴様!!俺様達に知ってることを全て話やがれ!!」
「名門貴族出身の私が聞いてやるのだ。がーははっはは。」
「うーーー。うーーー。」
「何を喋ってるかわからんのじゃ。」
「義務教育受けてるのか?」
「うーーーーー!!うーーーー。」
そこにいつもの保安官が駆け込んできた。
「誘拐の現行犯で逮捕ーー!!って、またお前たちかーー!!」
「うーーーー。うーー!!」
「勘違いしてもらっては困るのじゃ。妾達はコレと話をしていたのじゃ。」
「うーー!。うーーーーー!!」
「とても話をしてる用には見えーーん!」
「そうなのじゃ。何を言っても「うーうー」としか言わんのじゃ。」
「それは不思議だー。義務教育を怠ったか―。」
「うーーー!!うーーー!!!」
「せっかく「ガラス」の事を聞こうとおもったのじゃが、困るのじゃ。」
「ガラス?「ガラス」なら本官の実家が「ガラス」工房だったのでー、役に立てるかもしれなーい。」
「なんと!丁度良いのじゃ話を聞かすのじゃ。」
「聞かしやがれ。」
「うーー。うーーー。」
「カクカクシカジカなのじゃ。新大陸でガラスを自給できるようにならんと、他の産業が育たんのじゃ。」
「「ガラス」工房の職人は簡単には育たないのーだ。再生ガラスで腕を磨いて、何年もかけてやっとまともなガラスが作れるようになーる。」
「職人か。。」
「時間は幾らでもあるのじゃ。ゆっくり育てればいいのじゃ。」
「「ガラス」は安いのだーが。「ガラス」を作るのは安くないのーだ。」
「のじゃ?」
「「ガラス」の素材の一つ「炭酸ソーダ」は色んな用途に使えるため、常に品薄状態なのだー。それに高温が必要なので高価な設備いるー。燃料も大量に使ーう。」
「うーーー!!うーー!」
「燃料はガイアナで捨てるほど湧いてる「黒い水」が使えんかの?」
「ビアンシュール。「石油」を燃料としてるつかうのも悪くないですが、、」
「悪くないですが?」
「ジャストモメン、私が研究している「石油」を使った新しい容器「プラスチック」を使えば「ガラス」なんて不要になるのです!!」
「うーーー!!うーー!」
「「黒い水」を人の口をつけるものに使うのはダメなのじゃ。臭いのじゃ。」
「セパブレ!、臭いはほぼ消えます。衛生的にも問題ないです!」
「うーー。うーーーー!!」
「生理的に受け付けんから無理なのじゃ。誰もそんなもの使わないのじゃ。」
「トイレの便器になら使うかもしれないな。」
「ディ、、スボン、、、」
「うー、、うー、、」
その後、いろいろ議論した。
「もう議論は飽きたのじゃ。」
「何一つ有益な結論はでなかったな。」
「明日からヨーロピアに帰るのじゃ。今日はもう休むのじゃ。」
「おつかーれ」「お疲れ様」「あばよ。」「おつかれさまです。」
みんな帰って、会議は終わった。
「うーーー、うーー、、、」




