66 新大陸
「ごぶーーー!」(前方に陸地アリ)
「新大陸が見えたのじゃ。」
「あれが新大陸か。」
「思ったより感動しないのじゃ。」
「ただの陸地だな。」
「自分は猛烈に感動してるっす。今までの航海が思い出されるっす。」
「少し北だな。」
「進路南東なのじゃ!!速度そのままなのじゃ!」
「ごぶー!」
「思えばシラクサを出てからいろいろあったっす。東アフリカにも行ったっす。」
「今日明日でニューファンドランド島につけるといいのじゃが。」
「天気は安定しているな。」
「北の海は南国育ちの自分にはつらかったっす。」
「ついたら補給なのじゃ。」
「さすがに物資が厳しいか。」
「クジラに銛も投げたっす。出ない温泉も掘ったっす。」
「、、、」
「、、、」
「ここまで来れたのみんなのおかげっす。すべての船友に感謝っす。」
「パチパチ」「よかったね。」「はいはい。」
「事前の情報によると北米大陸太西洋沿岸は北から「イギリ女王国」「フラン王国」「オラン国とその他」「スペイ国」の順に領土があるのじゃ。」
「なんだもう町があるのか?」
「町と呼べる規模かどうかは知らんのじゃ。」
「新大陸でもヨーロピアの国で住み分けているんだな。」
「さらに領内でも宗教、人種で集まって集落をつくっておるのじゃ。」
「せっかく新しく広い場所にきたのに狭苦しい事だ。」
「新しくて広い場所だからこそなのじゃ。」
「む?どういうことだ?」
「自由な場所では、自分と同じ属性を持つものしか信用できないのじゃ。」
「それは自由なのか?」
「少なくとも理にはかなっておるのじゃ。」
「俺様の作る学校ではそういうので区別することはないぜ。」
「妾の学校の子たちは、卒業生しか信用せんようになっていくじゃろうな。」
「あまり善いことじゃないな。」
「よいのじゃ。」
「む、自分さえよければいいのか?」
「善くなることの途中なのじゃ。」
「ふむ。」
「社会が発展すると係わる人が増えるのじゃ。」
「どういうことだ?」
「人類はまだまだ発展するのじゃ。人が産まれて死ぬまでの間に係わりになる人の数はどんどん増えていくのじゃ。産まれた村から一歩もでずに生涯を終える人達でさえ、係わる他人は増えていくのじゃ。」
「増えたらどうなるんだ?」
「係わればわかるのじゃ。他人の中に自分と同じ属性を見つけれるのじゃ。」
「同じ属性なら信用して一緒に暮らせるな。」
「人類の夜明けは明日にはまだ来ないのじゃ。けれど、未来に必ず来るのじゃ。」
「そのためにはまず、」
「道を作るのじゃ。」
「その道は、」
「人と人を繋ぐ、未来につながる道なのじゃ。」
「おぉおー」「パチパチパチ」「いい話だー。」「私も真似しよう。」
という事で、新航路のための調査を続けた。
イギリ女王国領「セントジョンズ」
ニューファンドランド島東部大西洋西岸に位置する。沖合にあるグランドバンクは世界屈指の好漁場。
「フランやイギリの船が多いようなのじゃ。」
「場所がら寄りやすいしな。」
「馬鹿を言っちゃいけねぇ。」
そこにいかにも漁師風の漁師がきた。
「ここが寄りやすいものか!」
「のじゃ!いきなり怒っているのじゃ。」
「漁師特有のアレだな。」
「アレはやっかいなのじゃ。」
「このセントジョンズはカナディアの町のなかで、最も日照時間が短く、最も霧が多く、最も風が強くて、最も雪が多いのさ!!」
「それは怒ってもいいのじゃ。」
「おまけに冬は嵐で、夏はハリケーンだ!!」
「散々だな。」
「けどよ、、沖の漁場は世界最高よ。」
「ほぅ」
「それは羨ましいのじゃ。」
「あの大漁のタラの群れを見ちまったら、もうここから離れられねぇよ。。」
「少なくとも航路の寄港地としては向いていないのじゃ。」
「俺様はシシャモを捕りに来たわけじゃないしな。」
「あんたたち寄港地を探しているなら「ケベックシティ」に行ってみな。」
「のじゃ?」
「セントローレンス湾をこえセントローレンス川を遡れば、それはそれは立派な5つの湖があるのさ。その途上にある町がフラン国の「ケベック」から名をもらった、「ケベックシティ」さ。」
「ほぅ。」
「本物の「ケベック」に負けない「ケベック」があるってことを見せてやるぜ。」
「行くしかないのじゃ!!」
「本物の「ケベック」か。腕が鳴るぜ。」
本物の「ケベック」を見るために「ケベックシティ」を目指すのであった。




