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62 アムステルダム


「おーほほっほほ。遅かったですわね。ランチは済みましてよ。」

「黒海から北海までぐるりとヨーロピアを回ってきたのじゃ!」


「あまりに遅いから、強欲なオランダ人商人からモーリシャスの農地を取り上げる作業が済んでしまいましたわ。」

「のじゃ!学校の準備をしてくれていたのじゃ。」

「良いとこもあるな。」


「十分に経験をつんだ教師や保母さん達も南アフリカに向けて出港できる状態になってますわ。おほほ。」

「あまりには早いのじゃ。妾達の仕事がないのじゃ。」


「ありますわ。」

「のじゃ?」


「皆さんにしかできない仕事がありますわ。」

「そ、それは!?」



「その前に現在のヨーロピアの状況を説明させてくださいませ。おほほ。」

「聞かせろ。」「聞くのじゃ。」


「現在の我々「新生ハンザ同盟」の新大陸での状況ですが、、」

「ヨーロピアの状況じゃなかったのか?」

「ヨーグルトピアの進捗なら大歓迎なのじゃ。」


「おほほ。おほん。もちろん、ヨーロピアの話ですわ。ちなみにパリに新しいヨーグルト工場を建築中ですの。」



 新大陸=アメリカ大陸へヨーロピアから渡るルートは、ヨーロピアから南下し西アフリカ中部「黄金海岸」辺りから大西洋を渡る海流にのって南アメリカからカリブ海、メキシコ湾に到着するルートである。

 帰りのルートは、メキシコ湾、カリブ海を出発しヨーロピア向きの海流に乗って北アフリカ、ジブラルタル海峡、イベリア半島あたりに帰り着くルートとなる。

 ヨーロピア側の起点であるイベリア半島の国家「ポルトガ」と「スペイ」が先行者の優位性をいかし中南米で大きな権利を掴んでいるため、後発の国々は高い利益を出せないでいた。


「ポルトガもスペイもとても景気が良かったのじゃ。」

「そうなんですの。わたくし達がいくら投資をしても両国に吸い取られてしまうのですわ。困りましたわ。」

「困るな。」「困ったのじゃ。」


 しばらくの間、困っていた。


 すると、困っていた「ハンザの女王」の瞳に力が入った。


「わたくし、両国に利益を奪われない新しい商売を考えましたの。」

「無いのじゃ。」「無いない。」


「「ポルトガ」、「スペイ」の支配する領域に依存しない新たな航路の開拓ですわ!」

「のじゃ、それは!?」

「この海図を見てくださいませ。」


 そこには、イギリスの西を北上し、北大西洋の北部で「アイスランド」「グリーンランド」の南側を回り北アメリカ北部に到達する海流が描かれていた。


「この北大西洋航路を使って、北米に新たなフロンティアを開拓するのですわ!」

「とても良いかんがえなのじゃ。」

「ワクワクしてきたぜ。」


「残念ながらまだ、現状ではこの航路は安全とは言えないのですわ。」

「みんな危険はこまるのじゃ。」


「なので、調査をお願いしたいのですわ。」

「ほぅ。」

「この航路が安全に使えるようになったらみんな幸せになりますわ。」


「世界の人々の安全な航路で幸せの為に」

「俺様が、」

「妾が、」

「来てやったぜ!」「きたのじゃ!」


「まぁ素敵ですわ!!」

「大船に乗ったつもりでいるのじゃ。」

「コインの数でもかぞえてな!」


「そうと決まれば早速じゅんびなのじゃ。寒いから毛皮のコートがいるのじゃ。」

「ドラコが凍えるといけないからストーブも用意しよう。」

「忙しくなってきたのじゃ!」

「久方ぶりの大仕事だぜ!」






 ふたりがバタバタと出て行ったあと、ハンザの女王は呟いた。


「おふたりには、これから地獄になるアフリカは似合わないですわ。。」




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