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50 モガティッシュ


 無政府地帯ソマリ地方「モガティッシュ」


「おーい。あんた達もヨーロピアからきた商人だろ?」

「まぁ、そんなとこだな。」

「オーマ人みたいな船にのってるからアラブ商人かと思ったぜ。」

「余計なお世話だ。」

「妾の船には温水洗浄便座が搭載されとるのじゃ。」

「それははすごい!」

「それほどなのじゃ。」」


「ちょいと相談なんだが、ここモガティッシュは政府が機能してない港でな。」

「知っておるのじゃ。」

「上陸するときはできるだけ大人数で行った方がいいんだわ。普通に襲われるからな。」

「知っている。」

「あんた達も上陸する気ならここいらの船と徒党を組んでいかねぇかい?」


 少し考えて、今回は断ることにした。


「前にも一度来たことがある。大丈夫だ。」

「、、、たぶん、、前とは違うぜ。」

「む、どういうことなのじゃ?」


「「モガティッシュ」は人間がつくりだした地獄だ。」

「しってる。」

「知ってるのじゃ。」


「しばらく前に不法占拠していたソマリ人達がなぜか内陸部に大移動してな。」

「ふむ。」

「その後にアラブの商人たちが来たのさ。」

「ほぅ。では、回教帝国の港になっているのか?」


「いや、回教徒だけどあまり帝国と関係のないオーマ人どもでな、奴らとは商売ができるから俺達にとっちゃちょうど良かったんだが、、」

「ふむ。」

「来たのさ、奴らが。」

「誰だ?」

「古十字絶対主義者さ。」


「それは、、、」

「地獄なのじゃ、、、」



 強引な古十字の宣教師に嫌気がさしたアラブ商人は身の安全の為、回教国家「オーマ」の海兵隊を呼んだ。それに呼応して、古十字修道騎士団海外遠征隊がきた。そこに、内陸部に向ったソマリ人がなぜか帰ってきた。それを追ってエチオピ帝国の陸軍がきた。ここに地獄が顕現した。


「火中の栗は拾わずだな。」

「、、、」

「モンバサに戻って補給するか?」

「、、、」

「師匠の島に行ってもいいな。」

「、、、くのじゃ。」

「ん?」


「一緒に珈琲を飲んだ「モガティッシュ」の人々に会いに行くのじゃ!!」




 古十字修道騎士団海外遠征隊員は本日の正午分の戦闘がひと段落しホッと一息ついていた。


「神の御蔭で、今日は楽な戦いだったな。」

「キル3ダイ6ってところですね。」

「おいおい、そんなスコアじゃ神の思し召しになれないぜ。」

「敬虔な信徒は畑で採れるから大丈夫です。」

「奴隷市場のまちがいだろ。」


 そこに沖合から一隻のボートが近づいてきた。


「あれは、異教徒か?」

「十字教徒のように見えますね。」

「神は仰った「自分と神以外は全て異教徒である」と」

「神がいうなら異教徒だな。発砲準備!!」

「発砲準備!!」


「神へ!!」

「神へ!」



 俺様達は古十字修道騎士団海外遠征隊を蹴散らした。



 回教国家オーマ国海兵隊は正午分の戦闘がひと段落してホっとしていた。


「俺達はいつまでこんな不毛な争いをしていないといけないんだ?」

「しるか!十字教の神にきけ!!」

「俺達の神と同じ神と聞いたぜ?」

「偉大な俺達の神が、こんな馬鹿みたいな戦争をはじめるものか!!」


「なぁ商人どもの利益なんていいから国に帰ろぜ。」

「上層部に言え!!」

「上層部は神に命じられたって聞いたぜ?」

「では、正しい戦争なんだろうよ!!」


 そこに、俺様達らしき集団があるいてきた。


「あれは敵か?味方か?」

「回教徒もいるように見えますね。」

「念には念を入れて、念のため攻撃しとくか。」

「閉じた口は開かないですし。」



 俺様達はオーマ国海兵隊を蹴散らした。



 エチオピ帝国陸軍は正午分の戦闘がひと段落してほっと一息ついていた。


「俺達なんで戦ってるんだっけ?」

「ハーラル地方を襲った盗賊団の捕縛任務だ。」

「今日のあいて盗賊じゃなかったと思いますよ。」

「訓練された兵士に見えたな。」

「万国共通戦争条例に基づき所属を名乗ってましたね。」


「盗賊団を捕縛するまで本国に帰れん。」

「でも、あれ盗賊団じゃないですよ。たぶん。」

「盗賊団じゃなくても誰かを捕縛するまで帰れん。」

「もうまともに動けるの半分もいないですよ。。」

「だからこそ、だからこそ、帰れん。」


「あ、なんか、あまり多くない集団が歩いてきますよ」

「何!捕縛しろ。数を正確に述べろ。捕縛しろ。捕縛しろ」

「はいはい。捕縛捕縛、全軍かまえー!」



 俺様達はエチオピ帝国陸軍を蹴散らした。



 前に珈琲を一緒に飲んだ「モガティッシュ」の住人を見つけた


「おやおや、お久しぶりでさー。こんな物騒な日にどうしたんですかい?」

「まるで、物騒でない日があるかのような言い方だな。」

「そいつは言葉のあやでっすさ」


「おや、お腹の中に何かあるようで、、?」

「ふ、これはドラコだ。」

「。」

「いつの間にか名前までつけておるのじゃ!」


「何かの卵ですか?」

「ふ、聞いて驚け、恐竜の卵だ。」

「ひえーーお見それしやした。」


 住人の妻が珈琲を入れてくれた。


「そなた達は自分で珈琲をとるためにエチオピに行ったのじゃろ?」

「えーそうです。ただ、珈琲ってのは年に1回しかとれねーんです。」

「ぼ、僕がなぜか珈琲博士です。」

「しってる。」「知ってるのじゃ」「知ってやす。」

「珈琲の収穫は春に行います。花が散り実った青い果実がどんどんと赤く色づき、茶色までなったら収穫します。」


「そうなんでさ。で、その後もいろいろあるんですがね、今年の分は十分にとったんで帰ってきたんですよ。」

「ちゃんと勉強してるのじゃ。自分でとれるようになって偉いのじゃ。」

「いやー慣れない事なんで、なかなか大変ですぜ。」

「人はそうやって人になっていくのじゃ。」

「自分でとった珈琲はうまいですわ。」



「本当においしいコーヒーですね。」

 なんと、そこに見かけないアラブ人の恰好をしたアラブの商人がいたのです。


「むむ、なに奴なのじゃ!」

「気づかれてしまっては仕方ありません。私はアラブの商人です。」

「それは見ればわかるのじゃ。」

「実はこの美味しいコーヒーを売って欲しいのです。」

「のじゃ!?」

「回教帝国でもコーヒーはとっても人気のある嗜好品なのです。」

「おらたちがとった珈琲を買ってくれるのか?」

「はい。是非おねがいします。」


「自分でとったものが商品として売れるのじゃ。それはおぬし達が社会に認めれた証拠なのじゃ。」



 住民の妻は「盗った」ものを売っても社会には認められないと思った。




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