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45 ナタール


 ポルトガ領東アフリカ都市「ナタール」

 アフリカ大陸南部インド洋西岸のポルトガ国海外拠点。現在の名前は「ダーバン。」南アフリカの地名は後の支配者であるイギリス人の人名から名付けられている事が多く困る。


「なかなか立派な港だな。」

「一等波止場の使用権を買ったのじゃ。停泊するのじゃ。」


「ピッピ―!!港湾局でーす。!三等に泊めてくださーい。」


「のじゃ!?一等波止場を使用する権利を買ったのじゃ?」

「ピッピー!!一等波止場は古十字教徒専用でーす。異教徒は三等を使わせてもらえることを神に感謝して下さーい。」


「つい今さっき高価な一等の権利を買ったのじゃぞ?おぬしから。」

「ピッピ―!港湾局の指示に従えない方は入港できませーん。」

「斬るか?」

「仕方ないのじゃ。三等波止場に移動するのじゃ。。」

「あの、自分はシチリア出身の敬虔な古十字教徒っす。」


「ピッピ―!古十字教徒の方だけはどうぞこちらから上陸くださーい。」



 シラクサ一家の若衆だけをおろし、ボロボロで汚い三等波止場に移動した。


 なかなか遠い街中までテクテクと歩いていると、今回の依頼人の船乗りがやって来た。


「よー異教徒波止場にまわされたのか。」

「そうなのじゃ。」

「「古十字教徒です」って言っときゃ街中の波止場つかえるぜ?」


「むむ、妾達は少々恰好が目立つのじゃ。目を付けられとうないのじゃ。」

「それなら、恰好を目だたなくすればどうだい?」

「それは妾達のあり方に反するのじゃ。」

「そいつは立派な宗教だ。」

「なるほどなのじゃ、無礼な態度は宗教税と思う事にするのじゃ。」


 そこに、さっき別れたシラクサ一家の若衆がパンとワインを口にしながらやってきた。


「むこうで、たっぷりとバターの塗ったパンと上質なワインをタダで貰えたっす。みんなもいくっす。」

「そいつは古十字教徒専用だぜ。」

「のじゃ!また「古十字教徒専用」なのじゃ。」

「そいつが今回の依頼のキモでもあるのさ。」

「ふむ。茶屋にでも入って話をきくのじゃ。」

「あまりお勧めできないが、実際に見た方が早いか。。」

「のじゃ?」


 小綺麗な喫茶店を見つけたので入ることにした。


「いらっしゃいませ。って、この店は古十字教徒専用店だよ!!」

「またなのじゃ。」

「ぴー」

「ぴーちゃんは「ぴーちゃんと翻訳者は古十字教を信じている」と言っている。」

「まぁなんて賢い古十字教の鳥さんなんでしょ。お席にどうぞ。おいしいナッツもありますよ。」

「別の店にいくのじゃ。。」


 みんなで、他の店を探していると、


「やいやい、異教徒が道の真ん中を歩くな!異教徒は端を歩け!」

「のじゃ!?」

「俺は古十字だ。」

「無口なギャンブル狂いのおっさんが自発的にしゃべったのじゃ!?」

「古十字の立派な紳士は堂々と道の真ん中をお通りください。」


 道の端っこを歩いていると、


「異教徒は息をするな!空気の代金を払え!!」

「、、、」


「ぼ、ぼくは、なぜか珈琲博士ですが、古十字教徒です。」

「おぬしは回教徒なのじゃ!!」




 大通りをはずれ路地の奥にある広場のような場所に来た。


「妾の仲間が次々と変わっていくのじゃ。。」

「人の心は移りにけりないたづらだな。」

「面目ない。」

「ぴー」

「ぴーちゃんは「船大工もぴーちゃんの翻訳者も、もともと古十字教徒だ」と言っている。」

「船大工?」

「か、回教は合理的な考えを方をヨシとするのです。」

「合理的?」


「この街を管理している宣教師達は、目に見える利益と不利益で信者を集めているのさ。」

「効果はよくわかったのじゃ。して、たしか問題があるんじゃったな?」

「見ての通り強引な手段なんでな、反発もあるわけよ。」

「さもありなんなのじゃ。」


「古十字教を受け入れない奴らが、街の近くで徒党を組んでる。」

「やっと俺様向きの話になってきたな。」

「いつもみたいにマスケットでパンすりゃいいと思っていたんだが、今回は一筋縄じゃぁ行かない相手だったのさ。」

「腰ミノ男と機関銃だな?」

「その男、若くして王位につくと近隣の部族を力でまとめ上げ、西洋人に対抗できるだけの一大勢力を築いたのさ。」

「ほぅ、傑物だな。」

「宣教師共はそのへんからっきしなんで、武力行使で勝てねぇならナシをつけようって事になったんだが、相手さんが強者の話しかきかねぇと来たもんだ。」

「ふっ、そこで俺様の出番か。」

「自分も是非お役に立ちたいっす。」


「頼まれてくれるかい?」

「ふ、吉報を待ってな。」

「まったく気が進まんのじゃ。」



「今度こそ、行くぜ!強者の待つ「ウェンティ」へ!!」





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