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43 キリマンジャロ


「本当にいくのか?」

「行くのじゃ」

「あまり気が進まんな。」

「よいか、妾達はこれからも世界中をいろいろ見てまわるのじゃ。」

「そうだな。」

「世界を旅するなら7大陸最高峰踏破は義務なのじゃ。イモトも行ったのじゃ。」


 俺様達は「キリマンジャロ」を目指すことになった。



 案内人兄妹の兄が言いづらいことを言い出した。


「実は、僕らは違法に国境を越えてまして、、、」

「次々と余罪がでてくるのじゃ。」


「キリマンジャロ」はケニヤとタンザニヤの国境付近のタンザニヤ側にあり、俺様達の現在位置はケニヤである。


「西洋諸国や現地政府?の都合で国境がコロコロと変わるのです。」

「民草はいつでも振り回されておるのじゃ。」


「まぁそのおかげで、本来はタンザニヤでは売ってはいけない「キリマンジャロ」を露店に並べてられたのですが、、」

「密輸に密売人まで兼ねておるのじゃ。」

「で、僕らが案内できるルートでは皆さんにも密入国して頂く必要があるのです。」

「スパイみたいになってきたのじゃ。」


「国境の警備状況はどの程度だ?」

「道に看板が立ってるだけです。」

「随分とザルだな。」

「地図に定規で線を引いただけですから。」



「それで、「キリマンジャロ」の入山には政府が認めた正規の案内人の同行が必要になります。」

「なんと、闇案内人業にまで手をだしておったのじゃ。」

「あと入山者一人あたり5人の荷物持ちを雇わないといけません。」

「随分と入用じゃの。」

「政府の重要な収入元ですので。」


「なぁやっぱり行くのやめないか?」

「行くのじゃ。みーちゃんが妾に見せたかった、「キリマンジャロ」に冠する雄大な雪化粧を見に行くのじゃ。」

「そいつははずせねぇな。」


 しばらく歩いた。


「遠いな。」

「地図でみると近かったのじゃ」

「俺様のラクダはスエズ近くの村に置いてきたしな。」

「かわいいのじゃが、船に乗せると臭いのじゃ。」


 また、しばらく歩いた。


「ゾウさんなのじゃ。」

「赤いな。」

「ぴー」

「ぴーちゃんは「このツァボ国立公園ではゾウが赤土で泥浴びをするため、体表が赤く見えている。」と言ってる。」

「ぴーちゃんはかしこいの。」

「みーちゃんもかわいいのじゃ。」


 まだまだ、歩いた。


「カバなのじゃ。」

「カバだな。」


 歩いた。


「はじめは感動したのじゃが、もう動物はいいのじゃ。」

「せめて肉食獣をみたいところだな。」

「ワニならいくらでもおるのじゃ。」


 何日も歩いた。




 そして、国境と「キリマンジャロ」が見えてきた。


「本当に、本当にみーちゃんの言う通り、アフリカにも雪はあったのじゃ!!」

「こいつはたまげたぜ。」



 道沿いに看板が立ってる地点にきた。


「この小さな看板が「妾」と「みーちゃん」のあり方をわけるのじゃ。」

「目に見えないけど確かな線があるんだな。」


「お別れなのじゃ。」

「さみしいの。。」

「妾は東なのじゃ。」

「みーちゃんは西なのー。」

「国境が二人を引き裂いても、友情は裂けられないのじゃ!」

「ばいばいー」



 俺様達は「キリマンジャロ」を見れたので満足して船に戻ることにした。

 とても疲れたので、二度と山には登らないと誓った。


 この後、キリマンジャロ山上層部に築かれた氷室にて製造された氷を都市部に運ぶ、タンザニヤ初の株式会社である「みーちゃんとお兄ちゃんの氷屋さん(株)」は一大企業へと成長していくのであった。







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