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35 ロドス

 騎士団領ロードス島首都「ロドス」

 エーゲ海に浮かぶロードス島の主都。港の入口にとても巨大な神の像があり(自由の女神と同じくらい)ランドマークとなっている。


「へへっ、本当にここに寄港するんでやすか?」

「あんな立派な像がある港に寄港しないなどあり得ないのじゃ。」

「ロドス島は古くからワインの生産が盛んで、いまは上質なスパークリングワインの産地として有名ですが。。私がワイン博士です。」

「ワイン博士も寄港に反対か。。」


「今までみんなから方針に反対されることなかったのじゃ。」

「反抗期かもしれん。」


「自分は騎士団領に興味あるっす。男を磨くのに持ってこいっす。」

「あんなにしつこく追ってきたヴェネツィア一家の連中も、ここには近づいてこんのじゃ。」

「ふ、強敵の気配をビンビン感じるぜ。」



 すると、一隻の船が近づいてきた。

「ん?港からの案内人か?」

「ずいぶんと仕事の速い港なのじゃ。好感がもてるのじゃ。」


「やーやー我こそは騎士団領第一騎士団第一隊所属一番槍騎士なり!いざ神妙に勝負!勝負!!」


「のじゃ!?フルプレートアーマーで小舟を漕いできたのじゃ!。」

「へへっ、この島の正騎士ならあの格好で泳げるから大丈夫でやんす。」

「ならば、ひっくり返すか。」


 その後、上陸するまでの間に5回ほど同じようなことがあった。


 港にもたくさんの古典の騎士らしき恰好をした人々が待っていた。

「我ら「国境なき騎士団」は悲願である聖地奪還の為、船を必要としている!貴卿らの船を寄進して頂きたい。」

「それは、、」

「おっと、みなまで言うな!勝負ー!勝負ー!!」


「海賊より手が早いのじゃ。」

「こういうの嫌いじゃないぜ。」


 その場にいた全員をひっくり返した。


「いやぁーお強い。御見それしました。是非我らが騎士団に入隊しませんか?」

「な!ずるいぞ。この方々は我らの隊に入隊するのだ!」

「いえ、我らの隊こそ彼らには相応しい。」


「自分は男を磨くため島を出て男を磨いている最中っす。」

「おぅ!それは!!」

「この男臭い島の香りは、男を磨くのに相応しいと自分は考えるっす。」

「話のわかる若衆だ。」「是非、是非わが隊に!」

「我らの方が男を磨けるぞ。」

「っつ!?勝負!勝負だ!!」


 唐突に勝負が始まったので、ひっくり返した。


「自分は条件さえあえば入隊してもかまわないと考えてるっす。」

「おぉー何十年かぶりの入隊者だ!!」

「今宵は宴だな!」「私は今、もうれつに感動している。」

「して、条件とは?」


「自分がいただける、お給金はいかほどで?」

「………。」「………。」「………。」


「……金か…。」

「わ、我が騎士団なら全身鎧を支給できますぞ!」

「こっちには質の良い武具もある!」

「おいしいワインもあるぞ!」


「自分は残してきた家族に仕送りがしたいので、ご給金の相談したいっす。」

「………。」「………。」「………。」


「金金金!騎士として恥ずかしくないのか!」

「給金は大事なのじゃ。妾も払っておるのじゃ。」

「騎士以外の発言は認めません!」

「かくなるうえは!勝負!勝負!!」


 また唐突に勝負が始まったので、ひっくり返した。


「へへっ騎士以外ですが発言かまいやせんか?」

「ぬ、闇商人!許可するのじゃ。」

「へへっ騎士様達にも事情があるようで、聞いてみたらいかでしょう?」

「なるほどなのじゃ。騎士団長の発言を許可するのじゃ。」


「遥か昔、我らのご先祖様が教皇様からの命を受け聖地奪還のため、故郷を離れたのです。」

「そういうのいいから早く言え。」

「言うのじゃ。」


「つまり金がないのです。」

「………。」「………。」「………。」


「金金金!騎士として恥ずかしくないのか!」

「パンを買うにも金はいるのじゃ。騎士もパンを食うのじゃ。」

「騎士以外の発言は認めません!」

「かくなるうえは!勝負!勝負!!」


 ひっくり返した。


「騎士ではないが発言してかまわんかの?」

「おぉ、聡明なご客人どうぞ。」

「ありがとうなのじゃ。金がなければ商売をすればいいのじゃ。立派な港と美味しいワインがあるのじゃ。」

「………。」「………。」


「騎士はパンを食べません。騎士の誇りと我らの血であるワインがあれば、いかなる強敵とも戦えるのです。」

「そういうのいいから早く言え。」

「言うのじゃ。」


「実は何故か港に寄って来る交易船が少なくなってまして。いつもちゃんと騎士の歓迎をしているのに、だんだんと船が来なくなったのです。」

「それは、おそらく、、」

「む?闇商人こころあたりがあるのか?」

「へい、たぶん、、」

「みなまで言うなのじゃ!わかったのじゃ!!」

「何!原因が!?」

「船が来なくなった原因は都市国家「ヴェネツィア」の嫌がらせなのじゃ!!」

「いえ、あっしは、、、」

「判っておるのじゃ。諸悪の根源「ヴェネツィア」は傘下のマフィア「ヴェネツィア一家」から依頼した刺客をこの島に送り込んだに違いないのじゃ!!」


「おやおや、バレてしまっては仕方ありません。」

 そこにはなんと俺様達を追ってきた「シチリアの猛る火山」がいたのです。


「む、なんと立派な「シチリアの猛る火山」だ」

「騎士団に欲しいほどの山。まるでエトナ火山のようだ。」

「是非我が隊に、是非、是非。」


「そこまで褒められると照れますが、逃げた「シラクサ一家の跡取り」を追ってここまできました。ここで我らの因縁に決着をつけさせてもらいます。」


「おぉ騎士っぽい展開だ。」「良いですな、まさに青春ですな。」


 すると騎士団長が割り込んだ

「名誉ある騎士になる予定の若者をマフィアなどに渡すわけにはいかん!騎士の誇りにかけて!!」

「騎士っぽいセリフなのじゃ!」

「まさに青春だな。」


 沖に停泊していた「ヴェネツィア海軍」と「聖ロードス島国境なき騎士団」は大いに戦い、ヴェネツィア海軍を撤退させることに成功した。

 その後、これまで細々とロードス島を訪れていたヴェネツィアの商人達も来なくなるのだが、その様子を巨像だけが静かに見守っていた。




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