27 バルセロナ
スペイ国都市「バルセロナ」
イベリア半島北東岸で地中海に面している。フランスとの国教ピレネー山脈から160km。ハンニバルのバルカ家の領土であったことが名前の由来。
バルセロナに住む幼い兄妹が今日も工事を見に来ていた。
「お兄ちゃん。今日もサクラダファミリアできないね。。」
「出来るさ。父さんは「僕らがいい子にしてたらできる」って言った。」
「私たち。いい子にしてるよ?」
「だから、明日はきっとできるさ!」
「うん。きっと明日はできるね!」
「いい子にして、明日、一緒にサクラダファミリア見に来よう。」
「うん!!」
少し離れた所にいた俺様達、
「サクラダファミリアは未完成であって「美」なのじゃ。」
「完成しない事の「美」を作り続けることで表現しているのか。」
「ギャンブル狂いのおっさんがどうしても寄りたいと言ったからこの街に来たのじゃけれど、決意を秘めた顔をして一人でどっかいったのじゃ。」」
「きっとお目当ての闘牛士でもでるんだろ?。」
「賭け事は大概にしてほしいものなのじゃ。」
「また小遣い減らさないとな。」
すると、ギャンブル狂いのおっさんが一人でかえってきた。
「すごく頬が腫れてるのじゃ!どうしたのじゃ!?」
「、、、」
このマヨルカ出身の実はほとんどギャンブルをしない無口な船大工は、この街で髪結いの修行をしている娘に会いにいったのだが、久しぶりに会った娘の前で照れて、大事にしていたプラモデルを勝手に捨てられた事の恨みしか話せないでいた。
久しぶりに会った父から、自分の事よりプラモデルの事ばかり話された娘は、逆上して父の頬を平手で打ったのであった。
「戦か?加勢するぜ」
「いや、いい。」
「頬に大きなモミジがついているのじゃ。」
「すこし、猫にな」
「そんなに大きな猫がいたのか?」
「きっとカルターニャオオヤマネコなのじゃ。」
「そんなとこだ」
次の日、バルセロナに住む兄弟はサクラダファミリアを見に来ていた。
「お兄ちゃん、今日もできていないね。。」
「サクラダファミリアできていないね。」
「私たち良い子じゃなかったかな?」
「みーちゃんは良い子にしてたさ。」
「お兄ちゃんも良い子にしていたよ。。」
「明日はきっと出来てるさ。おじさんも言ってた。」
「うん。明日はきっとできるね。」
「明日も一緒に見にこよう。」
「うん!!見に来る!」
少し離れた場所で聞いていた俺様達
「あれが、幸せの形なのじゃ。」
「変わらぬもの、守りたいものがあるんだな。」
「今日もギャンブル狂いのおっさんは悲壮な顔して出て行ったのじゃ。」
「絶望的だけど負けれない。そんな戦いに赴く男の顔だったぜ。」
そこに、ギャンブル狂いのおっさんが帰ってきた。
「酷いケガなのじゃ。どうしたのじゃ?」
「ちょっとな」
この無口な船大工は、先日娘と仲たがいしてしまったが、航海に出るとしばらく会えなくなるからと、仲直りの為に会いに来たのだけれど、照れてしまってプラモデルの話しかできなかったのだ。
娘は父の腕をへし折った。
「腕が折れているのじゃ。大丈夫なのか?」
「まぁな」
「一部のカルターニャオオヤマネコは鳥をまるごと食うと喉に骨が刺さると聞くぜ。」
「シチメンチョウを用意するのじゃ。」
「いや、いい。」
「船での仕事もあるのじゃから、賭け事はほどほどにするのじゃぞ。」
「で、勝ったのか?」
「済ませてきた。」
「男は口で語らず、体で語るだな。」




