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<47>

 次の朝が巡った。早朝にもかかわらず麹町署の中はゴッタ返していた。

「やはり、解散か…」

 口橋(くちばし)鴫田(しぎた)の顔を覗き込んだ。

「紫の袱紗(ふくさ)は出ないでしょうがね…」

「それは衆議院解散だっ!」

「ええ、まあ、そうなんですけど…」

 鴫田は冗談の通じない人だ…と、フロアに視線を落とし、目を逸らした。 口橋が思ったことは図星だった。この朝、緊急に開かれた捜査会議は、捜査本部の解散・・という呆気ない幕切れとなったのである。

「…ということで、[謎のミイラ・捜査本部]は解散いたします…」

 鳩村(はとむら)が渋い声をクックと唸らせながら口を開いた。会議に臨んだ関係者一同からザワめきが起きた。

「被害者消滅による解散か…」

「この手の一件は、世界史上、初めてでしょうね…」

「だな…。公安が手を引いてくれるよう署長にネジ込んだらしいぜ」

「消えたミイラは公安絡みでしたか…」

「俺にもよく分からんが、だそうだ…」

「口さんは、その話を誰から?」

「さあ、誰だったか…」

「おいっ! そこの二人っ!!」

 そのとき、ゴチャゴチャ話す二人の姿が目に付いたのか、正面最前列の席で刑事達に対峙する庭取(にわとり)副署長がコケコッコ~~! と声高に一喝した。^^ 二人は軽く頭を下げて悪びれた。

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