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「他愛もない話ですか…」

「ええ、公安がウイルス絡みで埋葬したという…」

「公安のウイルス絡みの話でしたか…」

 口橋(くちばし)は一応、納得した。鳩村(はとむら)の内心は、やれやれ…である。それは鳩村に乗り移った[憑依した]Й3番星から来た異星人だった。Й3番星の異星人は過去、百年近く前から交代で地球へ先遣者を送っていた。その理由は人類が地球上に生存し続けていいか? を見定める為だった。今までの経験値からすれば、人類はアホで地球を死の星にする(やから)・・という結論に達していた。五体のミイラの一件は、人類に最後のチャンスを与えるЙ3番星人の行為だった。麹町署の誰もが、そのような事実があろうとは夢にも思っていなかった。全員、アホだったということではない。^^ 誰もが想像もつかないSF的な事実が進行していたのである。

「そうです。実は…」

  鳩村に乗り移った[憑依した]Й3番星人は進行しつつある事実を、ふと漏らそうとした。

「なんです、署長?」

「いや、何でもありません…」

 口橋は鳩村の歯切れの悪さが気になったが、それ以上は訊かなかった。

「口さん、パスタいいですか? 腹ペコで…」

 そのとき、今まで二人の会話を聞く人になっていた鴫田(しぎた)が口を開いた。

「お前な…。好きにしろっ!」

 少しは場を考えろっ! と怒れた口橋だったが、鳩村の手前、言い出せず、許した。

「すみませんっ!!」

 鴫田は大声を張り上げ、ウエイトレスを呼んだ。口橋は食うことだけは達者な奴だ…と心でボヤいた。^^

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